ジョルディ ロレンス / ブラン シンコ シエテ 2021 (スペイン)
ジョルディ ロレンス / ブラン シンコ シエテ 2021(白)
VT:2021
生産国:スペイン
生産地:カタルーニャ
葡萄品種:パレリャーダ60、マカベオ40
コメント【商品説明】:
以下、輸入元コメントです。
Jordi Llorens
全てのワインがアンフォラ仕込み、その透明感は彼の人間性そのもの
この度、縁があってワインダイヤモンズさんよりジョルディ・ロレンスの在庫を全て引き継ぐ事となりました。また今後日本での正規輸入代理元として彼のワインを販売させてもらう事も決定しております。
彼のこれまでの歩んだ道のりとワインの栄誉は世界中のナチュラルワインラヴァ―が認めるところであります。彼の人柄の素晴らしさもまたワイン以上に最も深く人々の印象に残ることも最初にお伝えしなければなりません。(※2015年に日本にノーマが限定でやってきた際、ジョルディのワインはグラスワインに選ばれました。この時以後、コペンハーゲンのノーマでも常にジョルディのワインは使用されています。)
彼の名声に恥じない代理店として、これから皆様へ毎年毎ヴィンテージ、弊社の愛情もさらにボトルに込めまして末永くご紹介させて頂きますことをお約束いたします。尚、今回弊社を通して販売するロットに関しては、ワインダイヤモンズさんの輸入者シールをそのまま使用させて頂いての販売となりますことご了承お願い申し上げます。
彼のワインに初めて出会ったのは2016年初夏。すでにワインを一人換算2本ほど飲んでテンション絶頂で入ったスペインバル。最初に出てきたグラスワイン(赤)を一口飲んで目が覚めたことを昨日の事のようにハッキリと覚えています。なんだこりゃ、、、!?、ジョルディ・ロレンス!?スペイン・カタルーニャ?スペインにこんな美味しいヴァンナチュールがあったなんて! 20代後半に衝撃を受けたまだ若かりし頃の南仏ルネ・ジャン・ダール、ゴビー、ロワールのティエリー・ピュズラとの邂逅のような体験、あの衝撃に再びであうとは。輸入者シールを見てみると”ザ・ヴァイン”と書いてあります。幸か不幸かザ・ヴァインさんがこの前後で会社をたたまれる決定を耳にしていたので、ネット検索でHPを見つけて思い切って彼へすぐにコンタクト、翌日には訪問快諾の返事が返ってきました。ちょうど1 ヶ月後にフランス・スペインへの買付出張が控えていたので、そこに無理やり3時間のスペースをつくり、師匠譲りの突撃訪問です。
全く見ず知らず、取引先でもソムリエでもカーヴィストでもない日本人を笑顔で暖かく迎えて頂いた現地。到着早々畑とセラーを丁寧に案内していただき、樽とアンフォラに眠る全てのキュヴェを1つずつ、ゆっくりと落ち着いた時間の流れの中で一緒に試飲させて頂きました。感謝感激。試飲した全てのワインも鳥肌もの。同行した他のメンバーも初体験のジョルディでしたが、全員が目をウルウルさせながら試飲していたことをよく覚えています。結局、当時は彼を取り巻く様々な事情でザ・ヴァインさんからお取引を引き継ぐことは出来ませんでした。
その後、毎年現地のサロンでジョルディを探しては他愛もない談笑を続けたり、彼の仲間であるヴェガ・アイシャーラとの取引開始で彼らがコラボして造るマグナムキュヴェを取り扱ったり、何度も足を運んだスペインで彼を取り巻く多くのスペイン生産者やクルティエとの縁ができたり、とそういった小さな縁が自然と紡がれていきました。数々の小さな出来事が今回の縁を導いてくれた様な気がしています。
ジョルディ・ロレンス(スペイン語発音だとヨレンス)は、この土地で代々続く農家に生まれました。ジョルディの家族は1779年からブドウだけでなくアーモンドやオリーブなどの作物を作ってきた複合農家。ジョルディ自身はサスティナブル農業に長年熱心に取り組んでおり、現在はオーガニックのオリーブオイルも造っています。
代々受け継がれて来た16ha前後のブドウ畑で一切の化学薬品に頼らない方法でブドウを育ててきたジョルディですが、 ワイン造りを始める以前はその全てを地元のコーペラティフへ格安で販売し細々と生計を立てていました。ワイン造りをスタートしたのは2008年、この当時は酸化防止剤も使用していましたしstyleは今と180度真逆。現在のようにナチュラルワインへ移行したヴィンテージは2012年からになります。
同じコンカ・デ・バルベラのジョアン・ラモン・エスコーダの影響を強く受けましたが、スタイルはエスコーダがエネルギーの爆発したスタイルなのに比べるとジョルディは彼の人柄同様でより純粋で優しく、静けさの中にエネルギーを感じるスタイルかと思います。
彼の住むブランカフォルト村は、モンブランの町から15kmほど、町から離れた森と丘に囲まれた古くからの小さな静かな村です。ジョルディはこの村で一番の有名人なのは間違い無いでしょう。ちなみにこの土地は2021年1月の寒波で、ブドウ畑は一面雪景色になりました。
畑は村の周りの標高400mから650mの基本的には石灰岩質土壌の6つの異なる場所に合計16haを所有し品種は固有品種であるパレリャーダ、マカブー、ガルナッチャやカベルネソーヴィニヨン、シラーを栽培しています。畑においてもセラーにおいてもビオディナミを実践し、特に畑は周りの畑と比べて一目瞭然の生きた豊かな土壌とブドウの木、そして生い茂る緑を見ることができます。標高の高さゆえの冷涼な気候、地中海への近さゆえの海から注ぎこむ涼しい風、これらは暑い日にも涼しい新鮮な夜が来ることを意味します。ジョルディは土壌の健康、ブドウの木のバランス、そしてワインの中への複雑味を得るため生物の多様性を促進するよう草や花を数多く畑や畑の周りに残しています。
彼のセラーは2008年から17年までは実家の向かい側のとても小さい場所でアンフォラや幾つかのタンクを用いワイン造りをしていましたが、2017年に新しいセラーを近くに作り、主に白ワインに使用する10基の粘土のアンフォラは地下に埋めてありそれはまた圧巻です。
スパークリングワインも造り始めましたのでデゴルジュの機械など年々設備が充実して行っています。只、未だに全てを家族で行っておりボトリングも手作業、ワックスによるキャップシールも妹が1本ずつ丁寧に行うなど依然として手作りには変わりありません。
醸造は至ってはシンプルで自然酵母のみを使用し何も足しません。もちろん濾過のようなプロセスもありません。衛生状態には最も気を使い、果実の純度、優美さ、繊細さ、それに複雑さとデリケートな新鮮さが丁寧なその気遣いを物語っています。
彼を訪れるとまずは畑を、ブドウを見ることからスタートします。健全なのか、問題があるのか、19年のようにカビに襲われ多くのブドウを失った際にも彼はきちんと問題を示してくれます。ジョルディこそは真のファーマーに違いありません。
出会ってからずっと彼の造るワインを毎年追い続けた結果、最も尊敬すべきはその人柄とワイン造りへの姿勢という事に年々気づかされていきました。出会った人々をHappyに、朗らかで優しい気持ちにさせてくれる彼の人柄とワイン達、日本でもお酒を愛する多くの方々に感じてもらいたいと願っています。
Blanc5.7
21年は干ばつと高温が続いた夏でしたが春以降やっと9月に雨が降りました。5区画からのマカベオと7区画のパレリャーダを5日間醸し、プレス機は持っていないのでプレスせずアンフォラとステンレスタンクで発酵・熟成しました。グリーンイエロー色、グレープフルーツやライムの香り、柔らかいアタックに綺麗な酸が心地よい味わい、のど越しよくスッキリとしたアフターです。
パレリャーダ60%(手摘み/ 31 ~ 37年)
マカベオ40%(手摘み/平均19年)
9月中旬~ 10月上旬収穫
品種ごとにアンフォラとステンレスタンクで5日間醸し
プレスせず、アンフォラとステンレスタンクで6 ~ 8 ヶ月間発酵・熟成
瓶詰め前にアッサンブラージュ/無濾過・無清澄/瓶詰め:2021年6月
SO2 無添加 トータル:7mg/L未満
アルコール度数:10.5%
輸入元:ディオニー
【吉澤ワイン商店のこだわり】
① 輸入状態の良いワインだけを販売します。
日本に輸入されるワインは、北米以外は概ね赤道を通過します。リーファーコンテナ(低温コンテナ)輸送と書いてあっても、コンテナが甲板に置いてあっては、それは絶対的な補償にはなりません。
くわしくはこちらから。
② すべてのワインを低温&紫外線から守り保管しています。
当店に届いたワインは通年16度以下になる様に設定された店舗内で保管し、高温によるランシオ香(マデラ香)の発生を防ぐだけでなく、紫外線対策済の照明で、ワインの風味の破壊を防いでいます。もちろん窓もありません。太陽光だけでなく、蛍光灯、LED照明の光にも紫外線は含まれており、紫外線によるワインの風味の不規則変化は、「なんとなく美味しくない」ワインに多く見られる劣化です。多くのワインショップで一般的な、明るい環境で保管されているワインと是非飲み比べてください。
③ 夏場は低温輸送でお届けします。
良い状態で輸入され、良い状態で輸送されたたワインを、ベストの状態でお楽しみいただけますように、3月~11月までの間、気温が16度以上になる時には、低温輸送に必要な料金を当店で負担させて頂いております。
くわしくはこちらから。
④ 輸送用段ボールの隙間を塞いでお届け。
細かい事ですが、輸送中になるべく温度変化が無いように、それでも温度が変化してしまう場合は、なるべくゆっくり温度が変化するように、輸送用の段ボールは隙間をなるべく梱包用テープで塞いでいます。空気の流れが生まれると、空気と一緒に熱も移動してしまうからです。ワインがお手元に届いた際、箱を開けるのが少しご面倒かもしれませんが、全てはワインを美味しく楽しんで頂くため、ご容赦下さい。
【ワインの幸せだけを考える】
吉澤ワイン商店では、上記のワインを美味しい状態でお楽しみ頂くための取り組みを、ワインのお値段に関わらずすべてのワインに対し実施しています。
「ワインの産地に行って飲んだワインが美味しかった」とか、「同じ銘柄なのにレストランで飲むワインの方がなんとなく美味かった」なんてご経験はございませんか?それは、ワインが劣化する前に飲む事が出来たからかもしれません。世の中には、本当は美味しかったのに劣化してしまって本来の風味が楽しめないワインがたくさんあります。
ワインをもっと知りたくてワインショップに行っても、照明の光の下に並んでいるワインを見ては「どれだけの時間、光(紫外線)を浴びているのかわからないから買えないな」と思った時、僕はお店に並ぶワインが買えなくなりました。
僕が神経質なだけなのですが、せっかく自分で買うならば、せめてワイン本来の味わいは感じたいと思ってしまって。通販なんてもってのほか。保管状態も見ずに安心して買えるはずがありません。
気にし始めると気になって、勤めていたレストラン用のワインについても、酒屋さんや卸売りさんも介さず、輸入元から直接仕入れる様になりました。
そんな僕たちが、レストランのソムリエを辞めた後、何故最もリスクの高い通信販売というカテゴリーでワインを販売しているかと言うと、僕たちさえ嘘をつかなければ、ワインを最良の状態でお客様にお届けすることが出来きて、それがワインにとって一番の幸せなのではないかと思ったからに他なりません。
個人で運営する僕たちの小さなワインショップに、管理に長けた輸入元さんが素晴らしいワインを卸して下さるのは、その頃からの妙なこだわりにご理解いただいていた多くの担当さんたちのお陰様。
ワインと、ワインに関わる全ての方に感謝を込めて。
「全てのワインが、良質な状態のまま皆さまのお手元に届きますように」
【自分に嘘をつけない様に】
土曜日の14-19時だけ、対面販売をしています。都合によりお休みを頂く日もございますのでお気を付けください。お休みいただく際はインスタグラムにて告知させて頂いております。ご来店前にご確認頂けますと幸いです。