ガニャール ドラグランジェ / シャサーニュ モンラッシェ 1er (フランス/ブルゴーニュ)
ガニャール ドラグランジェ / シャサーニュ モンラッシェ 1er 2018 (赤)
VT:2018
生産国:フランス
生産地:ブルゴーニュ
葡萄品種:ピノ ノワール100
コメント【商品説明】:
シャサーニュの赤の有るべき姿
今でこそ、シャサーニュ モンラッシェと言えば美味しい白ワインの代表の様な言葉になっていますが、日本で「フランス料理を食べるならホテルで」だった頃は、赤ワインの方がたくさん生産されていました。名前に「モンラッシェ」が付いているからか、需要は徐々に白ワインに移行して、現在は8割は白ワインを生産しています。「売れる」という現実は、ピノ ノワールの木を抜いて、シャルドネに植え替える理由としては十分すぎました。特に、高値で売れる畑は尚の事。
そんな中で、今でも1級畑でこだわったピノ ノワールから赤ワインを生産している生産者ももちろんいます。伝統を守り、その土地そのものを表現する。これはまさにワイン文化そのもの。有るべき姿では無いでしょうか。飲んだ事が無い方がいらっしゃれば是非。「懐かしいね」という方にもお勧めです。
フィルターをかけず、タンニンが豊富。2009年に他界した、故ジャック ガニャール氏の手作り感のある職人のワインは、今もその趣のまま受け継がれています。
フィネスさんのワインについて。
ワインって、生産者は概ね「美味しい」状態で出荷するものです。これは、お値段に対してどうかというお話しでは無く、状態としてと言いますか、飲み物としてと言いますか。目玉の飛び出る様なお値段のワインでも、お水よりもお求めやすいワインでも、造り手はその価値には関わらず消費者に「美味しいワイン」を楽しんでもらえたらと想ってワインを造っているはずです。そんなワイン生産地で飲むような、完璧に健全な状態のワインが日本でも楽しめるのが現在の日本のワイン市場。個人的に、その中でも群を抜いて安心感があるのがフィネスさんが輸入したワインです。
例えばですが、現地で同じお値段のワインをフィネスさんと、フィネスさん以外が輸入したワインを比べると、フィネスさんが輸入したワインの方が若干高くなります。その要因として話題になるのが、現地の保管庫から港まで輸送するトラックが定温便かどうかという所。所謂「リーファーコンテナ輸送」とラベルが貼ってあっても、陸路の保証はないんです。もっと言えば、トップページにも書いたように、そもそも論でリーファーコンテナと書いてあっても完全には品質は保証されません。
ヨーロッパで生産されたワインを日本に船で運ぶ時、炎天下の赤道を必ず通ります。その際のコンテナ内の温度変化が大きいと、ワインのポテンシャルの維持は不可能です。美味しかったはずのワインが「美味しくない事もないけど、こんなもんかな」ってなっている時、それは感じられないくらいの微細な劣化の可能性があるのです。
で、結局の所海上で健全に輸送されたかという確認は「飲んでみるしかない」って事になるのですが、フィネスさんは入荷時はもちろん、プレミアムワインにおいても経年変化のテイスティングを徹底し、その品質は業界からも評価されています。
そんなこんなで他の輸入元のワインよりも輸送や検査にコストがかかるので、多少は割高になるのですが、日本でヨーロッパの繊細なワインを楽しもうと思った時に、こんなに心強い存在はありません。フィネスさんの取り扱う生産者が、希少性の高い生産者ばかりであるのもそういった背景があってこそ。
もちろん、フィネスさん以外にも優秀な輸入元はたくさんありますし、吉澤ワイン商店で扱うワインはそういった努力を怠らない皆様から少しずつ分けて頂いているものです。ワインが良質だからこそ、それぞれの輸入元の傾向ですとか、バイヤーさんの好みなどが感じて頂けるのだと思います。そういった目線でワインを味わってみるのも面白いのではないでしょうか。各輸入元のワインは、右にあるサイドバーの「輸入元から探す」からお探しいただけますので、お気に入りのワインに出会ったらぜひチェックしてみてくださいませ。
フィネスさんのワインはこちらのボタンでも。
以下、輸入元コメントです。
GAGNARD-DELAGRANGE
ドメーヌフォンテーヌガニャールの当主リシャールフォンテーヌ氏の義父である故ジャックガニャール氏が当主として運営していましたが、惜しくも2009年7月に享年80歳で他界され、現在はリシャール氏と、ドメーヌブランガニャールの当主で同じく義理の息子にあたるジャンマルクブラン氏の助力の下、ジャック氏の奥様がドメーヌを引き継ぎました。2009年ヴィンテージの醸造においては、特にジャンマルク氏の息子であるマルクアントネー氏が中心となって行っており、ジャック氏は醸造に携わっていないので2008年物がジャック氏の造った真のラストヴィンテージと言えるでしょう。
1960年からワイン造りをしていた故ジャック氏の畑は約2haと非常に小さいですが、その多くは樹齢50年以上の古木です。また、ほとんどのキュヴェにおいてフォンテーヌ家とブラン家からメタヤージュの形で葡萄を譲り受けています。白は低温浸漬してアロマを出し、樫樽で16~18ヵ月間醸造。赤は除梗後に2~3週間かけてアルコール醗酵をさせ、樫樽で16~18ヵ月間熟成させます。ドメーヌフォンテーヌガニャールのワインは瓶詰前にフィルターを掛けていますが、ガ
ニャールドラグランジュのワインはフィルターを掛けていないのでよりタニックな仕上がりになっています。また、樽熟期間も長く長熟なワインになりやすいのも特徴です。
2018年についての生産者コメント
2018年はとても暑い年だったが、冬に降った雨が地中に蓄えられえていたおかげで水不足にならずに済んだ。5月に霜が降りる可能性があったが、乾燥していてさらに風も吹いていたため被害を免れることが出来た。カーヴの温度をやや低くし、樽熟を長めにして長熟になるように造っているので若いうちはタニックで飲みにくいことが多いのだが、2018年はスパイシーな果実味が前面に出ているので比較的飲みやすい仕上がりになっている。
CHASSAGNE-MONTRACHET 1ER CRU
ピノノワール種100%。1954年に植えられた「Clos Saint-Jean (クロサンジャン)」の葡萄を1/3、1928年に植えられた「Morgeot (モルジョ)」の葡萄を2/3の割合でアサンブラージュして造られるワイン。しなやかなタンニンと果実味、酸味のバランスが良く、早くからでも楽しめますが、15年ほど経つと湿った革のような香りと良く熟した苺のような果実味、酸味、なめらかなタンニンに変化し、熟成も楽しめます。
(参照:輸入元フィネス「生産者資料」より)