リップ ボワロー / ジュヴレイ シャンベルタン VV 2021 (フランス/ブルゴーニュ)
リップ ボワロー / ジュヴレイ シャンベルタン V V 2021(赤)
VT:2021
生産国:フランス
生産地:ブルゴーニュ
葡萄品種:ピノ ノワール100
コメント【商品説明】:
※ベストの状態で飲んでい頂きたいので、3月から11月の間はチルド便必須です。カート画面でご指定お願い致します。ご指定頂けない場合、こちらで追加してご利用料金の修正をさせて頂くか、キャンセル扱いとさせて頂きます。
(と、書いてないワインも夏はチルド便の方が良いです絶対)
樽職人が造る理想のワイン
赤や白の色に関わらず、昨今の欧米ワイン市場では(長期熟成タイプのワイン以外は)樽の風味はああり効かさない方が好まれる傾向にあります。それが繊細な香りが身上のブルゴーニュのピノ ノワールならば尚の事。
ただ、じゃあステンのタンクだけでいいのかって言えばそんな寂しい話でもなくて、醸造→熟成の過程でいかにしてブドウのポテンシャルを引き出すかっていう要素として、樽と言うのは相も変わらず重要な責任を担っているという事は間違いありません。
最近、いや前々からずっとそうですが、ヌーヴェルセレクションさんの引っ張ってくるブルゴーニュの生産者はとても興味を引く方が多いです。
今回ご紹介するリップ ボワローは元樽職人のご主人と、名門の血筋の奥様が興したばかりのドメーヌです。
どこそこのドメーヌで研修してましたとか、元どこそこの醸造長でしたって生産者は後を絶ちませんが、樽屋でしたってのはあまり聞かない経歴です。
樽屋で大丈夫か?って率直な疑問を持つ方もいらっしゃるかと思いますが、心配はご無用。ただの樽屋じゃありません。なぜ樽屋さんがワインの醸造に長けているのかと言う所に関しては、下記ヌーヴェルさんのコメントを読んでいただくとして。
繊細だからこそ腕が鳴る。きっとそんなとこなのでしょう。なんかもう、楽しそうで。
2021年2月に2018年のジュヴレイ シャンベルタンが日本デビューとなった際には、2018年らしからぬ繊細な表現と聞きつけ、コロナ過でありながらリリース前に完売し割り当て供給となった話題の生産者。
2019年のブルゴーニュらしさ溢れる気候は、エレガントな彼のワインのスタイルとの相性が抜群です。
ワイン造りに於けるブラック ボックスでもある樽というツールを熟知した元樽屋が、樽でワインに香りを付けるのではなく、樽でワインに魔法をかける。いいじゃないですか。隠し味は、隠れていなければ意味が無いって教えてくれた職人さんの顔が思い浮かびました。
彼が畑を所有するブロション村は、ジュヴレイ シャンベルタンの北側隣接。村のAOC呼称はありませんが、村の南側はジュヴレイ シャンベルタンの呼称を許されます。その他フィサン、コート ド ニュイ、ブルゴーニュ コート ドール等の様々な呼称でリリースされています。
ポップなラベルの印象とは裏腹に、樹齢100年を越える本格派。是非お試し頂きたい生産者です。
2021年のブルゴーニュ、買えたら買いましょう。
貴重な貴重な2021年、吉澤ワイン商店にも変わらずに分けてもらえましたのでご紹介です。
これ、今となってはどれだけ幸せな事かと言う事を痛感します。どことは言いませんけどね、ブルゴーニュワインの輸入量が少なすぎて、一方的にこれまでの関係をリセットされてしまう所もあったりしまして。
思い当たる、天候的なマイナス要素がすべて集中したような2021年、収量が激減しましたが残った果実は素晴らしい品質だともっぱらの評判です。実際、どれ飲んでも美味しいです。
2018、2019、2020と比較的温暖な年が続きましたが、2021年は冷涼感を伴う年に。完熟による果実味と美しい酸のバランスが絶妙で、ブルゴーニュワインをこよなく愛する方にこそのんで頂きたいヴィンテージとなっています。
以下、輸入元コメントです。
Lippe Boileau
リップ家はブロション村に1620年より続くぶどう栽培家の家系で、ジュヴレ・シャンベルタンのトラペ家の親戚筋に当たります。数世紀もの長きにわたって、「ルイ・ラトゥール」や「ブシャール・ペール・エ・フィス」といったネゴシアンにぶどうを販売してきましたが、2017年、ジャン・ルイ・トラペ氏の姪にあたるキャロリーヌ・リップとその旦那さんのジュリアン・ボワローが垂涎ものの古樹畑を継承したのを機に、自社ビン詰めを志向することになりました。
ジュリアン・ボワローは、ダミー社、ビヨン社、レモン社といったブルゴーニュの名門樽メーカーでキャリアを積み重ねてきた樽職人で、最後はマルサネ社の樽製造責任者として、「ブルーノ・クレール」「フランソワ・ラマルシュ」「ルー・デュモン」等々の生産者に特注の樽を納めました。
醸造家の道を歩む決心をしたジュリアンは、「DRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ)」の前醸造長ベルナール・ノブレに学んだエドゥアルド・パパン率いる、同じ村の「ドメーヌ・クリュニー」で1年間修行した後、2018年に新ドメーヌ「リップ・ボワロー」を設立し、自社ビン詰めを開始しました。
樽はもちろん自作です。
「特注樽の製造は、醸造家との共同作業です。醸造家と一緒に試飲を重ねて各々のワインの特性を完全に理解した上で、原材料となるオークの森、土壌、樹齢から、乾燥の方法や期間、そして焼き方まで徹底的に研究して、それぞれのワインに最も相応しい樽に仕上げます。私のジュヴレ・シャンベルタンは石灰質主体の土壌のためミネラル分に富み、樹齢が約100年と非常に高いため濃密なスタイルなのですが、このワインには、サントル(フランス中央部)の森の中でもとりわけ石灰質が多い区域に植生している、樹齢300~400年の超古樹オーク(注:一般的には150~200年)が理想的であり、これまで培った人脈を駆使して調達しています。非常に高密度のオークで、私の樽、とにかく重いです(笑)。焼き方は「très légère, très longue(とても軽く、とても長く)です」。
「ワインを樽で熟成させる目的は、樽の(木の)香りをワインにつけるためではありません。むしろ逆に、樽で熟成させたことを感じさせないことこそが極意です。ではそもそも樽に入れなければいいのかというと、そうではないところがワインの奥深いところです。樽熟成の作用については非常に技術的な話になるので別の機会に譲りますが、私は「ワインに魔法がかかる」と表現しています」。
Gevrey-Chambertin
ブロション村内の区画「メ・バ」より。0.5ha。樹齢約100年の超VV(1919年植樹)。収量35hl/ha。ステンレスタンクでアルコール発酵後、自家製樽でマロラクティック発酵&12ヶ月間熟成。新樽比率は35%。清澄は行わず、軽くフィルターをかけてビン詰め。