サンテイム / サン テミリオン グラン クリュ 2016 (フランス/ボルドー)
サンテイム / サン テミリオン グラン クリュ 2016(赤)
VT:2016
生産国:フランス
生産地:ボルドー
葡萄品種:メルロー100
コメント【商品説明】:
知る人ぞ知る名門のサンテム
メルローの聖地ポムロールに於いて、誰もが認める絶対的な存在はペトリュース。なんであそこだけ値段が桁違いなのかってのを、一言で言えば「土壌」です。黒粘土(スメクタイト)と呼ばれる土壌が表層面まで露出しているという特異性が局地的に見られるからこそ、あの狭い範囲だけの畑が特別なものとして扱われます。ペトリュースの畑から一本道を隔てたら、黒粘土の層は地中深くに潜り込みます。
でも、他のポムロールのワインも「粘土のメルロー」って客観的イメージが強いです。それはなぜか。「地中深くたって、うちの畑の下にも黒粘土は有るんだから、密植して根っこをまっすぐ地中に伸ばして黒粘土層まで届かせるぞ!」ってやってる作り手さんが多いんです。それを、さもありなんと誰もが語る事で、「ペトリュース以外のポムロールのワインも粘土のメルロー」ってイメージが構築されているのだと思います。ま、実際それは本当の事ではあるので、否定をするつもりも無いのですが。
一転、僕がポムロールを旅した時に出会った、シャトー レグリーズ クリネの当主であり、芸術家でもあるドゥニ デュラントーさんはちょっと変わった方でした。
「うちの畑の下にも黒粘土層は確かにあるけど、結構深い所にあるから、葡萄の樹の根が届いたとしても、粘土層にはじかれちゃって中までは刺さらない。粘土層まで届いたら後は根は横に伸びるだけだ。だから、俺はそんなに興味はない。」とさらりと言ってしまうのです。
ここに植わっているのは、ポムロールの中でも特に樹齢の高い葡萄樹で、他の誰もが理想とする長い根っこを持つ彼は、そこに執着はしていないという喜劇の様なお話を聞きながら、彼と一緒にテイスティングをしたのは今でも良い思い出です。
彼の畑は、所謂、黒粘土とまではいかないまでも、表層面まで粘土、砂利、鉄分が混ざった硬めの土壌。ここはここで特異性が見られる畑なのです。
まわりがなんと言おうと、何をやっていようと、自分が愛した畑の葡萄を見つめて自然のままにワインを造る。そんな彼の愛情が詰まったワインが僕は大好きです。
すぐお隣に煌びやかなシャトー クリネが鎮座しているが為に、バイヤーの目がそっちに向きがちなのか、日本になかなか届かないワインのひとつではありますが、ワイン関係者の中ではとても評価の高いシャトー。その雰囲気はセカンドラベルのこちらでも十二分にお楽しみいただけるものであると思います。
で、そんな彼がサンテミリオンで造っているキュヴェがこちらです。個人的にサンテミリオンはカベルネ フランが入っている方に手を伸ばしがちな僕ですが、彼か造るワインとなれば話は別。彼のワインはなかなか日本でお目にかかれないので、見つけた瞬間にご購入いただくのが吉。これは当店でも、そうでなくても。
アストルさんのボルドーワイン。
吉澤ワイン商店で取り扱うボルドーワインのほとんどは、ボルドー専門インポーターの「アストル」さんから仕入れています。
アストルさんで働く皆さんは根っからのボルドー好き。それもそのはず、ボルドーに住み、ボルドーで学んでいた仲間が、ボルドーの魅力を伝える為に立ち上げた会社です。なので、ボルドーワインに対する愛の深さは、お仕事でワインを取り扱う商社の方とはちょっと異なりますし、何しろ日本に引っ張ってくるワインのセレクトが素敵で尚且つ美味しい。
現地で深く掘り下げた人脈は、生産者だけでなくボルドーワインの取扱いに於ける最重要ファクターのネゴス(仲買いのネゴシアン)にまで及び、星の数以上のボルドーワインの中から一際輝くきら星をセレクトされています。
神保町で「レピック」というボルドーワインバー(http://www.lepique.jp/)もやっています。私がボルドーにいった時も名だたるシャトーにヴィジットのアポイントを取って頂き、公私ともに大変お世話になっています。もう、アストルさんのワインは全部仕入れちゃいたいくらいなのですが、セラーの容量をお財布の都合で我慢我慢。
数が多すぎ、ラベルで内容が分かりにくい、安いものにはハズレがある、輸入経路によっては劣化している、同じシャトーで同じヴィンテージなのに値段がまちまちなど、市場の需要が高くクラシックであるが故に購入時に二の足を踏んでしまう要素が多いボルドーワインですが、「アストルさんの輸入しているものから選ぶ」って事が取り急ぎの道しるべになるって事は、自信を持ってお伝えできます。アストルさんの手を離れた後、ワインショップさんの保管状態が良くなかった場合を除いては。
Specialiste en Vins de Bordeaux
ボルドーの魅力、それは王道であること
↑毎月届くアストルさんのカタログのタイトルが大好きです。アストルさんの進む道が王道になる日は、そう遠くないのかもしれません。
アストルさん輸入のワインはこちらのボタンでも。
以下、輸入元コメントです。
Saintayme 2016
ポムロールのシャトー・レグリース・クリネやラランド・ポムロールのシャトー・レ・クリュゼルのオーナーでありエノロゴでもあるドニ・デュラントゥ氏が造るサンテミリオン・グランクリュ。
サンテイムとはサンテミリオンの愛を込めた略称サンテムからきています。
サンテイムは当初、彼が関わるいくつかの銘醸シャトーのブドウをブレンドしてワイン造りを行っていましたが、2004年以降はサンテミリオン東部サンエティエンヌ・ド・リスでティエリ・クルシュ氏の畑を見出し、リパリア種台木(湿った土壌に適している)のメルロー100%でワイン造りを行っています。
除草剤、化学肥料を使用しないリュットレゾネで栽培。収量は50HL/Ha以下に制限しています。バリック(新樽30%)で熟成。
メルローの達人ならではのしなやかさのある果実味、豊かな果実味とボリューム感の飲み応えのある当たり年2016年です。