ユッタ アンブロジッチ / ゲミシュター サッツ コスモポリート (オーストリア)
ユッタ アンブロジッチ / ゲミシュター サッツ コスモポリート 2017(白)
VT:2017
生産国:オーストリア
生産地:ビザンベルク、グリンツィング
葡萄品種:グリューナー ヴェルトリーナー、リースリング、ピノ ブラン、ノイブルガー、トラミナー、グリューナー・シルヴァーナーのゲミシュターサッツ(混植混醸)
コメント【商品説明】:
調律の極み。
オーストリー、ドイツ、アルザスなどで伝わるゲミシュターサッツ。混植混醸。品種ごとに醸してブレンドするのではなく、同一の畑に多様な葡萄品種を植える事で自然のままの交配を繰り返し、いつしかそれぞれの個は失われ、その畑に植わる葡萄自体が個性となります。19世紀フィロキセラの影響で、植え替えが必須であったヨーロッパのワイン畑。冷涼な産地でそれまで多く見られたゲミシュターサッツは、植え替えのタイミングでの管理の合理化の波に飲まれ、その面積を縮小していきます。
そんな中で現れたのがユッタ アンブロジッチ。2004年に興したワイナリーの始まりはリースリングの醸造からでしたが、その後に手にした畑に植わるゲミシュターサッツの伝統的な葡萄畑を引き継ぎ、その道の希望の光となっています。
ワインを色々飲み比べる事が僕の仕事ではとても重要な訳ですが、葡萄品種とか背景とかを考えていると純粋にワインが楽しめていない瞬間があります。そんな時に、ゲミシュターサッツはとてもリラックスして飲めるので大好きです。このワインはもう既に「ユッタ アンブロジッチのサテリート」以外の何物でも無い訳ですから、比較とかしようにもできません。ただただバランスの取れたその液体を飲む事が純粋に楽しいのです。
ゲミシュターサッツにより、融合されたブドウの個性。更にはゆるやかに流れるドナウを挟んだ対岸の畑をブレンドする事によって、太陽と月の恵みをブレンドしています。土地の個性を際立たせることから、土地の個性をアッサンブラージュする事で、構成に立体感を出していくのが比較的新しいワインメイキングの手法となっていますが、こちらの場合は融合によってさらに優しさが増した、というような不思議なワインになっております。
調律の極みともいえるそのバランス感覚。気にしなければ何事もなく喉元を通り過ぎる美味しい液体なのですが、そんな事を感じながらグラスを傾ける時、ワインと言う飲み物は最高の満足を飲み手に与えてくれるのです。それだけでなく、食卓に並ぶお食事を引き立てる。嗚呼、なんてすばらしいんでしょう。これだからワインはやめられません。
※ギフトラッピング不可(瓶の背が高過ぎるんです…)
以下、輸入元コメントです。
Weinbau Jutta Ambrositsch
2004年、ユッタ・アンブロジッチは著名な広告代理店でのグラフィック・デザイナーの地位を放棄し、ブドウ畑にすべてを捧げる道を選びました。
Oberwart地区、Eisenbergにあるわずか127本の、オーストリアでは決してメジャーではないリースリング種。ここから彼女のワイン造りはスタートしたのです。
ユッタは故郷であるブルゲンランドのウヴェ・シーファーに導かれ、ハンス・ニットナウスの元で研鑽を積みました。
古い老舗の造り手が集まるウィーンの地で醸造所を持たない後発のユッタは、すべてのワインの根源であるブドウに愛情を注ぎます。夫であるマルコと共に、ひたむきに、従順に、誰の目にも明らかなほど懸命に働くことでウィーンの生産者達の信頼を掴みとっていきました。
今日では、彼女は夫と共に、Sievering、Grinzing、Nussberg、Stammersdorfのドナウ川沿いの町に3ヘクタールの畑を所有しています。
すべて有機栽培で畑の中で生まれたものを堆肥にする循環農法です。
当然ながら収穫はすべて手作業、発酵に培養酵母は一切使いません。
ワイン畑に加え、2008年からは400年前の建物で念願のブッシェンシャンク(併設型の居酒屋)も年に10~14度、週末に開いています。
Gemischter Satz Kosmopolit
ブドウ品種:グリューナー・ヴェルトリーナー、リースリング、ピノ・ブラン、ノイブルガー、トラミナー、グリューナー・シルヴァーナー
畑:ドナウ川対岸にあるふたつの畑、Bisamberg(ビザンベルク)とGrinzing(グリンツィング) 土壌:砂利、石灰と黄土(レス)
醸造・熟成:自発的な発酵、ステンレスタンク熟成
酸度:(2017年)5.3g/L 糖度:(2017年)1.99g/L
Bilateral(二国間の)の名前通り、ふたつの畑から造られます。Kosmopolitはコスモポリタニズム、世界中をひとつの家族とみなす思想です。
ゲミシュター・サッツを表現するのにふさわしい言葉です。
Juttaからのコメント:ドナウ川を蛇行すると現れる対岸のDOBLING(デープリング)とFLORIDSDORF(フロリッツドルフ)。
古いフォード社製のトレーラーに牽引されてようやくオレンジの香りがする小さな古木のゲミシュター・サッツの区画に辿りつきます。砂利だらけの川岸はかつて甘苦い野草と野イチゴが多く自生していました。
それから、ドナウ川沿いの有名な四川レストランで澄んだスパイシーなコンソメに浮かぶ雲呑とウーロン茶を楽しみましょう。
新しいエネルギーと共にカイゼルワッサー湖へ小さな冒険の始まりです。世界に向かって、そう遠くない…
輸入元:オルヴォー
詳しくは輸入元HPをご覧ください。