ル プティ クロ デ ボン / クレール 2015 (フランス)
ル プティ クロ デ ボン / クレール 2015(オレンジ)
VT:2015
生産国:フランス
生産地:南西地方
葡萄品種:ソーヴィニヨン ブラン100
コメント【商品説明】:
タンニンだけじゃない、葡萄の旨みを楽しむオレンジ。
オレンジワインって、結局どれ飲んでも同じだよねって結論は嫌いではないです。実際、ルールがないですから、細分化とかカテゴリー化が難しく、嗜好品としての側面をもつ「ワイン」という名が付く以上、オレンジワインのブームというのは先細りになっていくのかもしれません。そう仮定するのならば、オレンジワインの需要は今がピークになるのでしょう。何が言いたいかというと、需要がピークの今だから、多様性のあるオレンジワインが日本市場に流通しています。飲むなら今かもってお話です。
僕の中ではオレンジワインはオレンジワインであって、ワインとは別の物と捉えています。そいった意味では、このワインもオレンジワインでしかないものにはなるのですが、彼の生み出すワインの個性はお楽しみ頂けるかと思います。品種とか、香りとか、格付けとか、そういった形容とは無縁の飲み物。どうせ飲むなら楽しいオレンジを。
以下、輸入元コメントです。
コート・ド・デュラスのポテンシャルにいち早く注目
大きな寒暖の差が生み出すブドウの熟度
”自分が造りたいものを造る”旨みたっぷりオリジナルテイスト
2015年7月、ボルドーを朝6時半に出発した私達は真東のベルジュラック方面へ向かい、その手前20kmで南へと方向を変えました。15分程車を走
らせブドウ畑が姿を現しだすと、そこはコート・ド・デュラスです。移動中は平地が多かったのですが、このあたりは小高い丘が続く丘陵地帯、その一つの丘の上で朝8時の待ち合わせです。5分位するとヴィニュロンらしいボロボロの車で姿を現したのがル・プティ・クロ・デ・ヴォンの造り手シルヴァン・ジュグラです。
1979年ラングドック地方のベジエ生まれ、両親が教師の家庭で育ちましたが、お爺様がブドウ栽培家であった為、小さな頃から畑を遊び場として自然に触れながら育ちました。ヴィニュロンになる事を夢見ていたシルヴェンは高校を卒業後、醸造学校で勉強し21歳になった時にピク・サン・ルーの
クロ・マリーでナチュラルワインの魅力に憑りつかれます。そこで3年間働いた後、奥様の出身地である南西地コート・ド・デュラスに居を移し、生活と自身の独立資金集めを目的に南隣の地域コート・デュ・マルマンデのカーヴ・コーペラティヴ(生産者協同組合)に勤め醸造を担当しながら経験を重ねました。そして遂に独立のチャンスを得たのは2011年、コート・ド・デュラスのネゴシアンからの出資を受け醸造所と畑を取得し、「自分の造りたいものを造る!」と栽培から醸造まで一人で手掛けています。
現在はこの地の伝統的なブドウ品種メルローとソーヴィニヨンブランを1.5haずつ、合計3haをビオロジック栽培しています。ソーヴィニヨンブランの畑は、大西洋から東へ約100kmの西向きの斜面にあり、大西洋からとピレネーからの地層がぶつかる土壌で、粘土質の中に石灰岩がゴロゴロと転がっ
ています。他の畑よりも高い丘にある西向きの畑は、海からの風をまともに受けるので、風通しが良く病気や害虫を防ぐことが出来る上にワインに冷
涼感をもたらしてくれます。メルローの畑は、より石灰岩が細かく粘土と混ざり合った粘土石灰土壌で南向きの畑です。日当たりが良い為、ブドウ樹
を頭位の高さまで伸ばしエネルギーを使わせながら自然な影を作って過熟を防いでいます。
収穫後は、ブドウ毎のポテンシャルを見ながらの自然な醸造を心掛けます。白は房ごとグラスファイバータンク内で12日間マセラシオンを行った後に
プレスし熟成に移ります。
赤はブドウの状態を見ながら区画ごとに醸されます。樹齢が若く酸が乗りやすい畑のものはセミマセラシオンカルボニックを行いフルーティに仕上げ、高標高の樹齢が古いものは除梗せずに14 ヶ月間古樽で熟成する伝統的な醸造方法を取ります。赤白いづれもSO2は瓶詰時に極少量加えるだけで、醸造段階では一切使用しません。どのワインを飲んでも角の取れた優しいアタックで、果実の旨みがたっぷりと詰まっています。
「俺はオリジナルだからな!」とAOCや品種のイメージに影響を受けず、自分の目指すワイン造りに邁進するシルヴァンです。南西地方産ナチュラルワインの素晴らしさを感じ取っていただければと願っています。
発酵:除梗せず、グラスファイバータンクで8日間醸しプレス後、400Lの木樽で発酵(マロラクティック発酵あり)
熟成:古樽で10 ヶ月熟成 無濾過・無清澄
SO2 :収穫時:20mg/L トータル:34mg/L
南仏出身のシルヴァン・ジュグラが粘土石灰土壌で育ったソーヴィニヨンブランを8日間マセラシオンをしながらグラスファイバータンクで発酵、プレス後、木樽で発酵、古樽で10 ヶ月熟成しました。ほんのり憂いのあるイエローの外観から還元香の奥から梨やナッツの香りを感じます。少し厚めのアタックにほんのりタニックで爽やかな旨味が続き香りとは裏腹に明るく安定感が増した印象です。