フランツ ソーモン / ヴァン ド フランツ シュナン ブラン 2022 (/ロワールフランス)
フランツ ソーモン / ヴァン ド フランツ シュナン ブラン 2022(白)
VT:2022
生産国:フランス
生産地:ロワール
葡萄品種:シュナン ブラン100
ワインの価格がどんどん上がり、これはもうちょっと手の付けられない流れになってきていますが、そんな中で唯一と言っても良いくらい、ポジティブな事がありまして、それは「この人のワインならいくら出しても欲しいけど、いつでもどこでも売り切れてるな」ってワインが、普通に手に入ってしまう事。
いや、そんなワインがお手頃価格なら尚良いってお話なので、手放しでは喜べないんですよ。それは僕だってわかってます。でもでもだって、好きなものは好きなんだからしょうがない。
ナチュラルワインが日本ではまだそんなにポピュラーではなかった頃から、なんだかこの人の造るワインは凄いなって評判だったフランツ ソーモンも、今やモンルイのナチュラリストの中核をなす重要人物。美味しいワインを造れる人のワインは、いつ飲んでも美味しいですよね。
美味しいワインでも探すかなって時、僕はまずロワールからなんですよね。同じだよって方、いらっしゃいますか?
以下、輸入元コメントです。
Domaine Frantz Saumon
モンルイの兄貴分フランツ
白ブドウの可能性をストイックに追求
ロワール地方トゥールから東側にロワール河とシェール河の間に広がる‘モンルイ’というアぺラシオンは1938年に認定され、シュナンブランで辛口から甘口までの白ワインを生産しております。日本ではあまり見かけないAOCですが、M.Jacky BLOTの出現から始まり、今は亡きStephane Cossaisをはじめ色んな生産者がこのAOCの認知度を高めてきました。
そのモンルイの我々のセレクション‘フランツ・ソーモン’、2002年から始めた醸造家で、今ではDomaineだけの生産量では足りなく2009年からはネゴシアンの会社Un Saumon dans la Loire(アン・ソーモン・ダン・ラ・ロワール)を設立し、意欲的に活躍しております。無農薬の農法に興味が有り、やはりシュナンブランに挑戦したいと同じAOCを結果的に選びました。畑で無農薬の仕事はきりがありません。彼の畑は4haですが、オーナーが無農薬とは全く反対の農法を行っていたので、1年目は仕事がエンドレスな状態です。予算の関係もあり、最初から畑は購入できません。1haを購入し、残り3haは借りました。この3haも将来的に購入予定です。4haをたった1人で化学肥料から無農薬へ切り替える作業が大変なのがご想像頂けますでしょうか?本当に朝から晩まで畑とにらめっこです。このように沢山のエネルギーを頂いた畑から取れた葡萄は格別です。彼の畑は毎年毎年質の向上、間違い無しです。
久しぶりに彼のモンルイを飲んだら、2002年当時のワインより、グッとグッと洗礼された素晴らしいワインになっております。私の中ではいつまでも若きフランツが印象的ですが、今ではもう大御所の仲間入り、Gregory Leclear氏もフランツの所で見習いとして働いてたことがあり、そういう若手醸造家を育てどんどん指導する立場に回っているのです。丁度脂の乗っている充分な経験を積んだ中堅醸造家。やはりこういうワインは是非リストに載せて頂きたいラインです。
2019年の3月からフランツは、パートナーのマリー・チボーと醸造所、熟成場所をシェアしています。以前より使用しているモンルイ圏内の自宅兼醸造所から、高速道路を使っても車で1時間程かかるvalleresという村で、洞窟(とても広い)を醸造所と熟成場所にして、様々な種類のタンク、アンフォラ、樽を所有しています。洞窟のすぐ向かいには自宅があり、マリーと二人の娘さんと毎日なんだか楽しそうに暮らしております。
この新カーヴではネゴスものを醸造しており、タンクを置く広い場所があるからこそ為せる技ですが、それぞれのミレジムの特徴やブドウの特性に合わせタンクを使い分ける、かつ各キュヴェに熟成の時間もかけてあげることができる、とても良い環境で醸造を行っています。
モンルイにある旧カーヴでは自社ブドウを使ったドメーヌものを醸造しており、新カーヴ近くの新しい畑に植樹したコーとピノノワールで造るドメーヌものの赤ワインが数年後にはお披露目できそうです。
Vin De Frantz Chenin Blanc
22年は非常に暑く、雨が少なく乾燥した年でした。トゥーレーヌ産の買いブドウのシュナンブランを全房でプレス後、木樽やセメントタンク、ステンレスタンクで発酵・熟成しました。クリアなグリーンイエロー色、洋梨やカリン、マンゴーやアップルミントのアロマ、拡がる果実味とややおとなしい酸味と程よい甘味、洋梨とカリンの香りが強くなりバランスよく心地の良い仕上がりです。
9月収穫/全房で空気圧式圧搾
3/4は木樽・1/4はセメントタンクで発酵
熟成 木樽・セメントタンク・ステンレスタンクで熟成
濾過あり・無清澄
SO2 収穫後:少量添加 瓶詰め時:20mg/L トータル:37.4mg/L