ラ プティット エグリーズ / ポムロール 2014 (フランス/ボルドー)
ラ プティット エグリーズ / ポムロール 2014 (赤)
VT:2014
生産国:フランス
生産地:ボルドー
葡萄品種:メルロー100
コメント【商品説明】:
知る人ぞ知る名門のセカンド ワイン
やっと手元に置く事が出来ました。シャトー レグリーズ クリネ(の、セカンドですが)。
ポムロールに於いて、誰もが認める絶対的な存在はペトリュース。なんであそこだけ値段が桁違いなのかってのを、一言で言えば「土壌」です。黒粘土(スメクタイト)と呼ばれる土壌が表層面まで露出しているという特異性が局地的に見られるからこそ、あの狭い範囲だけの畑が特別なものとして扱われます。ペトリュースの畑から一本道を隔てたら、黒粘土の層は地中深くに潜り込みます。
でも、他のポムロールのワインも「粘土のメルロー」って客観的イメージが強いです。それはなぜか。「地中深くたって、うちの畑の下にも黒粘土は有るんだから、密植して根っこをまっすぐ地中に伸ばして黒粘土層まで届かせるぞ!」ってやってる作り手さんが多いんです。それを、さもありなんと誰もが語る事で、「ペトリュース以外のポムロールのワインも粘土のメルロー」ってイメージが構築されているのだと思います。ま、実際それは本当の事ではあるので、否定をするつもりも無いのですが。
一転、僕がポムロールを旅した時に出会った、シャトー レグリーズ クリネの当主であり、芸術家でもあるドゥニ デュラントーさんはちょっと変わった方でした。
「うちの畑の下にも黒粘土層は確かにあるけど、結構深い所にあるから、葡萄の樹の根が届いたとしても、粘土層にはじかれちゃって中までは刺さらない。粘土層まで届いたら後は根は横に伸びるだけだ。だから、俺はそんなに興味はない。」とさらりと言ってしまうのです。
ここに植わっているのは、ポムロールの中でも特に樹齢の高い葡萄樹で、他の誰もが理想とする長い根っこを持つ彼は、そこに執着はしていないという喜劇の様なお話を聞きながら、彼と一緒にテイスティングをしたのは今でも良い思い出です。
彼の畑は、所謂、黒粘土とまではいかないまでも、表層面まで粘土、砂利、鉄分が混ざった硬めの土壌。ここはここで特異性が見られる畑なのです。
まわりがなんと言おうと、何をやっていようと、自分が愛した畑の葡萄を見つめて自然のままにワインを造る。そんな彼の愛情が詰まったワインが僕は大好きです。
すぐお隣に煌びやかなシャトー クリネが鎮座しているが為に、バイヤーの目がそっちに向きがちなのか、日本になかなか届かないワインのひとつではありますが、ワイン関係者の中ではとても評価の高いシャトー。その雰囲気はセカンドラベルのこちらでも十二分にお楽しみいただけるものであると思います。