オレリアン ヴェルデ / ニュイ サン ジョルジュ 1er オー ブドー (フランス/ブルゴーニュ)
オレリアン ヴェルデ / ニュイ サン ジョルジュ 1er オー ブドー 2017(赤)
VT:2017
生産国:フランス
生産地:ブルゴーニュ
葡萄品種:ピノ ノワール100
コメント【商品説明】:
おかわりが欲しくなってしまうピノ。
どのキュヴェを飲んでも、アイデンティティを感じることが出来るからこそ「この人のワインが飲みたい!」って事になるのだと思うのですが、ブルゴーニュのピノ ノワールという繊細さが求められる土俵で、自分らしさを一貫して表現する事の難しさは想像に難くありません。
それをいとも簡単に、いや、簡単なんてことは絶対に無いのですが、当然の様に毎年やってのける造り手です。
どことなく控えめで、主張の激しくない仕上がりのワインが多い印象のニュイ サン ジョルジュですが、良しとされる生産者に共通するのは若い段階からふわりと立ち上がるピノ ノワールの落ち着いたアロマ。それすなわち、オレリアンの得意技なのです。
初めて飲む時にはほんの一瞬わかりにくくて、でも、ついついまた飲みたくなる様な、そんな不思議なワインです。
2017年のブルゴーニュ、買うなら「今」です。(ずっと言ってるんですけどね)
このページをお客様がご覧になるのがいつかはわからないのですが、最良の年のブルゴーニュの買い時は、だいたい常に「今」ですから。ある時に買わないと、次に出会った時にはプレミアム付いちゃいます。
ブルゴーニュ好きの方にはベストの年になるのではないかと言われた2017年。雨が少なく風味と酸味が凝縮した2015年、霜に泣き大幅な減産となった2016年はそれはそれでバランスが良し。リリース直後は果実味が前に出ていてそのポテンシャルの判断が2003年の様に難しくなっている2018年、暑かった中で酸も維持したものの収量が落ちて割り当て量が心配な2019年。どれも控えめに言っても良い年になりそうな気配は有るのですが、2017年がなんでそこまで注目されるのか。
風味は豊かなのにミネラルも豊富、おしとやかな酸が細く長く続く余韻を楽しませてくれ、なにより収量も多く豊作。豊作だとたくさんブトウが採れるから希少価値が下がるんじゃないの?って心配なんてどこ吹く風、抜群のバランスで需要は高まり、早く飲んでも熟成させてもその時々で香りの変化を見せてくれる。ビックヴィンテージに聞かれる条件がすべてそろっているので、関係者はざわざわしているのです。
まず、お試しに何でもいいので飲んでみましょう、2017のブルゴーニュ。若いですが、香りが液体から溢れるのを我慢しているかの様な、素敵なワインがそこにあるはずです。
で、オレリアンの2018はいつ来るのか?
結論から言うと、もう正規ルートでは日本に来ません。当店でも既に登録してある(もしくは完売の)オート コート ド ニュイや村名クラス以外はディオニーさんが輸入せず、プルミエ クリュ以上は2019年が次回のリリース(時期未定)となります。
リアルワインガイドの73号で編集長の徳丸さんがここぞとばかりに誌面でまくしたて、瞬間的に日本の市場から消え去った2018年のオレリアンのワイン。コロナ明け、フランスに行かれる時がありましたら現地で探してみるのも面白いかも。
リアルワインガイド66号をご参考に。
お手元にございましたら、2019年発刊のリアルワインガイド夏号を片手に。「きめ細かい質感のある柔らかい香りがとても良い」「うま味の塊」との徳丸節をおかずに飲めば、ワインの本格化が加速したりして。
オレリアン曰く2017年は「温かい魅力があり、すぐに楽しめる。気難しくなくてとても香りが開いておりフルーティ。質の良いブドウがとれ、全く選果の必要がなかった。17年のような年はモラルが上がった。16年とは真逆で、何の心配も無く良い醸造が出来たから。自分のようなこれから頑張らねばならない若い生産者は1ヴィンテージでも失敗できない」と。
何処までも謙虚に、自分のスタイルを貫いている様でいて常に進化を止めない彼のワインは、一体どこにたどり着くのか。
以下、輸入元コメントです。
Aurélien Verdet
2004年の初訪問から5度目の夏2009年6月、ブルゴーニュのブドウ畑が輝く緑を湛える中、オレリアンとアランが笑顔で迎えてくれました。コートドールの中心ニュイサンジョルジュ村から西に約10キロ、山道を走り抜けるとARCENANT(アルスナン)村に到着します。1604年からこの地に住むヴェルデ家は、父アラン・ヴェルデが1971年よりビオロジック農法を開始し、ブルゴーニュの中でも自然栽培の先駆者として知られています。オレリアンは18歳からの3年間、モーターバイクレースのフランスナショナルチームの選手として活躍していましたが、危険がつきまとう仕事であったため以前から興味のあったワイン造りに舵取りを変更、22歳で成人向けのワイン育成コースに入門します。ビオロジックさらにビオディナミ農法を学ぼうと研修先に選んだのは、ギィ・ボサールとマルク・アンジェリ、父から受け継いだ伝統をベースに更なる自然志向を深めて来ました。アランのブドウで初めて醸造を手がけたのが2003年、翌年には引退を決意したアランから、オート・コート・ド・ニュイの畑とアルスナンの醸造所が受け渡されました。
2004年ヴィンテージで鮮烈なデビューを果たしたオレリアンは、ブルゴーニュの若手造り手の中でも実力派として認識されるようになり、多くの愛飲家の期待を一身に受けワイン造りに邁進してきました。2008年にはブドウ購入が大変難しいとされるヴォーヌロマネの畑を幸運にも引き継ぐ機会に恵まれるなど、コートドールでのワイン造りにも情熱を傾けています。
「私より強い自然志向」と父のアランも太鼓判を押すオレリアンは、畑には自然肥料しか与えないことで土中の生命を活発化させ、そこから生まれるブドウの視覚、聴覚、味覚など官能特性を引き出しワインに表現しています。高収量を避けるためブドウ樹は短く剪定、初夏には太陽の光を取り込むため部分的に葉摘みを行い、厳選した選果のもと手摘み収穫します。
2008年には最適な衛生状態を保つため醸造所を新装しました。温度管理付のステンレスタンクを導入し、キュヴェゾン(浸漬)時のmout(果もろみ)の温度を完璧に保つことを重要視しています。キュヴェゾンで色とタンニンを最大限に抽出する代わりに、タンニンが出過ぎないようピジャージュは控えています。これらの作業は目が離せないので時間を要しますが、むやみやたらなブルゴーニュワインの価格高騰を疑問視するオレリアンは「だからこそ品質と価格が見合ったワイン造りをするべきだ」と言います。
醸造所の投資額は目を見張るもので、覚悟を据えたオレリアンの眼差しは2007年に会ったときよりも数倍光り輝き、また揺るぎないものへと変化していました。繁忙期に家族の手を借りるぐらいでほとんどの作業を一人でこなし休みなしに働くオレリアン。伝統と革新を地で行く、これからがますます楽しみな生産者です。肩肘張らない自然体の完成度で、綿密なミネラル感、伸びやかな酸、上品な味わいが絶妙のシンフォニーを奏でます。伝統的なオート・コート・ド・ニュイは言うまでもなく、ニュイ・サン・ジョルジュを代表とするコートドールのプリミエクリュと村名ワインは、その年々の気候条件を考慮し、それぞれのテロワールのキャラクターを見事に表現しています。
Nuits-St-Georges 1er Aux-Boudots
ヴォーヌロマネを見下ろす標高250m・東向き斜面、粘土石灰土壌で健康に育まれたピノノワールをセメントタンクで発酵、木樽に移しマロラクティック発酵後14 ヶ月熟成しました。深いガーネットの色調から煮詰めたベリーやドライプルーンのアロマを感じます。瑞々しく膨らみのある旨味と幾重にも重なり合う酸の層が濃厚なエキスと交じり合い複雑味のあるハーモニーを演出してくれます。