ヨハネス ツィリンガー / ペルペトゥム ブラン 2017 (オーストリア)
ヨハネス ツィリンガー / ペルペトゥム ブラン 2017(白)
VT:2017
生産国:オーストリア
生産地:フェルム ゴッツェンドルフ
葡萄品種:ソーヴィニヨン ブラン100
畑・土壌:フェルム=ゲッツェンドルフ、様々なハーブが共生、 常にハーブが薫る。丘陵最上部、標高190
メートル、石灰岩質。
醸造:天然酵母で自発的な発酵、50%は500リットルのアンフォラで果 皮浸漬。
熟成:アカシア樽、タンク、アンフォラ
コメント【商品説明】:
このお値段で、安いと感じてしまった自分を信じて。
世の中に星の数ほどワインが有る中で、安くて美味しいワインが何より大好物なのではありますが、高くて美味しいワインの先を行く「高くてものすごく美味しいワイン」もやっぱり好きでして。その線引きは微妙ですし、これはもう個人の趣味嗜好による部分であるのですが、明らかにこれはやばいなってワインと出会う事が何年かに一度は訪れます。久しぶりにそんなワインに出会いまして。
もう、品種の個性とかはどこかに行ってしまって、このワインは純粋にその存在こそが個性なんだなと。ありますよね、そういう事。酸が尖って、でも落ち着きのあるマットな表情。今飲んでも笑っちゃうほど楽しめるけど、でもこれ、20年とか熟成さえたらもっと面白んでしょ?あれ…で20年も待ってたら何歳になってるんだろう…。って妄想が白ワイインで止まらない。ありますよね、そういう時。
こんな事言うと安っぽくなってしまうのですが、初めてダグノーのシレックスを飲んだ時の様なパンチの効いた衝撃でしたって言っても大袈裟ではありません。って言ってもそれは僕の個人的な主観であって、たとえば自分が酒屋の主で、相手がお客様でも決して押し付けてはいけない事。だから、例えば売れなくたっていいんです。だってそうでないと僕が飲めません。でも、お客様が欲しいと仰れば、それに全力でお答えするのがお店の務め。隠し持ちは苦手です。そんなワインに出会えただけで、それなりにもう満足で。このワインが、これからどれくらい話題になるのか。はたまた、うっかり波に埋もれて消えていくような事が有ったりして。ともあれ、国内販売はわずかに24本のみ。ご興味のある方だけお試しくださいませ。
※シールキャップではなく蝋止めになってます。開栓時お気を付け下さい。
以下、輸入元コメントです。
BIOWEINGUT JOHANNES ZILLINGER Velm-Gotzendorf,Weinviertel,Osterreich
オーガニック栽培された葡萄によるワインは、重要視され需要も高まってきています。ヨハネス・ツィリンガーは家族経営のビオヴァイングートで、フェルム=ゲッツェンドルフ最大の功労者です。ヨハネスの父ハンスは1980年代に既にオーガニック栽培に回帰しており、オーストリアにおけるナチュラルなワイン造りの先駆者のひとりです。畑と葡萄は30年以上、健全な状態で活力を与えられています。
2013年、ヨハネス・ツィリンガーはワインにより葡萄の生命力と香りの力を反映させるため、新たな畑を開墾しました。設備は一新され、ワインはこれまで以上に自由な熟成を経ることとなりました。ツィリンガーでは新旧合わせた手法を採用しています。彼のワインはすべてが特別な個性を持ち、魅惑的で飲みやすさを備えています。350年の歴史にまた新たな1ページが加わりました。
歴史
ヴァインフィアテル東部のこの地域は、イリュリア人とケルト人が葡萄を栽培してワインを造ったのが始まりとされています。フェルム=ゲッツェンドルフは、時のバイエルン州パッサウの修道院によって設立されました。
この地域で最も古い葡萄畑Steinthal(シュタインタール)は、1520年の文献でその名を見ることが出来ます。
現在、ツィリンガー家が管理しているKellerberg(ケラーベアグ)の地下ケラーは、戦時中には防空壕として使われていました。
1673年、ダヴィッド・ツィリンガーがヴァイングートを創始。1980年代までは多くの家族同様に葡萄栽培は副業であり、当時は養豚に力を入れていました。1984年にすべてを有機栽培へと転換し、1994年には純粋なワイナリーとなったのです。
哲学
ハンス・ツィリンガーは、オーストリアにおけるオーガニック栽培の先駆者の一人です。彼は当時すでに、古代の葡萄品種やクローンを探していました。
オーガニック栽培の手法は養豚経験の結果から生まれました。
ハンス 『私たちの豚は、非常に過保護に育てられていましたが、しばしば病気がちでした。抗生物質を用いた治療を試みたりしたのですが、治すことが出来ず、何度か豚達を屠殺せざるを得なくなりました。1980年代、子豚たちが瘢痕から来る病気に苦しんでいた時のこと、従来の治療法は効果がありませんでした。私の父は、その昔は酢を塗付して治療したことを私に教えてくれました。そして、解決したのです。これが私の転機となりました。私はドイツの有機栽培農園を訪れ、見聞を広めました。1984年に、有機農法に転換しました。養豚を含め、様々な農業のすべてに有機栽培を実行することは不可能だったので、事業は自然と絞り込まれ、1994年にはワイン醸造を開始しました』。
彼をワイン造りに導いた決定的事項はSteinthal(シュタインタール)に植わる樹齢100年のSt.Laurent(ザンクト・ラウレント)でした。
『年を問わず、この畑は常に健全で熟した葡萄を育んでくれます。この葡萄は房は少ないものの、とても上質な葡萄です。無農薬栽培に取り組んだ契機であり、知名度の低い品種であっても同様に手間をかけます。』
今日では、30年に渡って有機で栽培された畑はヨハネスに引き継がれています。生命力を引き出された葡萄は、ヨハネスの哲学、セラーでの最低限の干渉によって、長い生命力と多彩な魅力を持ったワインへと昇華します。2013年からは葡萄の購入を止め、すべて自社栽培の葡萄によるワインとなりました。
畑のコンポスト治療のために、畑には50種類ものハーブが植えられています。
『除草と殺虫の効果を持つタイムだけでなくペパーグラスやシトラス・タイムが必要です。畑の緑化だけでなく植物の保護にも繋がります。』