ドメーヌ デュ ポッシブル / コート ド ルーション クール トゥージュール 2018 (フランス/その他の地方)
ドメーヌ デュ ポッシブル / コート ド ルーション クール トゥージュール 2018(白)
VT:2018
生産国:フランス
生産地:ルーション
葡萄品種:マカブー60、カリニャン グリ40
コメント【商品説明】:
【3月から11月はチルド便必須】期間中、常温便でご購入の方には、追加でチルド料金を計上させていただくか、キャンセルのお願いをさせて頂きます。ご了承ください。
マカブーが飲みたい!
って時に限って、買いに行ける酒屋さんに無いんですよね。
僕がマカブーが飲みたい時っていうのは、お腹が空いている時にもりもり食べたいなって時だったりするんですけど、その食欲を盛り上げてくれるような、酸がパリッとしてて、それでいて当たり障りなくて、かといって深みが無いと飲んでんのか食べてんのか分かんない様じゃつまんないなとか考えていると、頭に浮かんでくるのがマカブー、もしくはシュナン ブランなんですよね。
その時食べるものが甲殻類か色々なものを一度に食べる寄せ鍋的なメニューであればシュナンに手が伸びますが、お肉とか野菜とか、素材をガブっと食べるぞって時にはマカブーが欲しくなります。
欲しいのに売ってないと、ちょっとしたストレスになりますから、「マカブーはカヴァに入ってるマカベオで摂取してるから、特にワインとしては興味ないよ」って方はきっと知らない方が良いのがマカブーの白ワインです。
なにそれちょっと、気になるんですけどって衝動が抑えられない方は、白ワインの沼に片足を突っ込んでみるもの悪くないかと思います。
以下、輸入元コメントです。
Domaine du Possible
フランスとスペインの境界ルーション地方にあるランサックの町にドメーヌ・デュ・ポッシブルの醸造所はあります。オーナーであるルイック・ルール氏はアルザスのブルノ・シュレールで経験を積みました。
長い間ブドウ園を探していたある日、この土地の山道を彷徨っていたら、青や赤、ラメ入りなどの様々な色をした石が道端に落ちていたそうです。そして顔を上げた瞬間、綺麗に並んでいたカリニャンの畑に一目惚れをしてしまったのです。
ここでワインを造りたいという気持ちが強くなり、彼はすぐに樹齢100年以上のカリニャンの区画を購入したのです。自分の畑を手に入れたものの、ルイックには醸造が出来るカーブもなければ住む家も無い状況でした。仕方なく車内で睡眠を取り、アグリ川で体を洗う生活を送っていました。一刻も早く住む場所を見つけなくてはと焦ったルイックは、ちょうど空き家になっていた協同組合の醸造所を見つけました。
そして2003年、同じ町で自然派ワインを醸造しているドメーヌ・ル・ブ・デュ・モンドのエドワード・ラフィット氏と共にこのカーブを購入し、標高400mの山々に広がるぶどう畑で本格的に活動を開始したのです。
同時期に独立したラングロールのエリックと協力してREMISE試飲会組織を立ち上げ、若手生産者たちとの交流も行っています。2.5Haの畑は、片麻岩、複雑に入り組んだシスト、花崗岩など多様な土壌特性を持っており、その複雑さをワインに生かすような「ビオロジック」栽培を行っています。
『僕はナチュラルにブドウを育てています。除草剤や殺虫剤は一切使用しないし、もし何かを撒くとすれば、植物で造った煎じ薬、もしくはボルドー液くらいです。手摘みで収穫を行った後、ブドウを冷蔵室に保管して、ブドウが傷まないように、ポンプは一切使わず、重力でタンクに流します。そして自然酵母でアルコール発酵が始まります。シラー以外は房丸ごと発酵樽に入れます。その方が濃厚な味に仕上がるのです。そしてワインの美味しい成分が逃げてしまわぬようにフィルトラシオンもコラージュもしません。』
蔵元の名前「Possible」とはフランス語で「可能なこと、できるだけ」という意味。
自分の目指すワインに向けて可能な限り突き進むんだ、そうすればできるんだ、という気持ちのあり方を示しています。
Cours Toujours Cote du Roussillon
ヴィンテージ【2018】
ブドウ品種・畑・土壌:マカブー60%、カリニャン・グリ40%
カサーニュ村 カリニャン・グリ 樹齢47年 片麻岩土壌 標高400M
ラ・トゥール・ド・フランス村 マカブー 樹齢61年 片麻岩土壌
ラジゲール村 マカブー 樹齢50年 シスト土壌
ランサック村 マカブー 樹齢60年 花崗岩質土壌
コディエス・ドゥ・フヌイェッド村 マカブー 樹齢50年 泥灰土、シスト土壌
醸造・熟成:ブドウの完璧な成熟を求め、2度に渡って収穫。マカブーとカリニャン混醸。
収穫毎に除梗せず、全房のまま直接圧搾してタンクに足して混醸。ステンレスタンクでアルコール発酵を始め、古樽に移し替えてアルコール発酵終了、MLF、1年間樽熟成後、8か月補酒せず酸化熟成。
SO2を9㎎/L添加して瓶詰め。
ワイン名の由来;2003年の仕込みの時、マカブー種の発酵が延々と続いたこと。
この年が初めてのワイン造りだったため、てんてこ舞いで文字通り走りっぱなしだったこと。
クール・トゥジュールとは『ずっと走る』という意味。これは、ずっと走り続け、何かを得るということ。
そして、ぶどうを栽培しワインを醸造するのに、「普通なら・・・」という形式にとらわれた意味のないルールをいろいろと要求されることに対して、「そんなこと知るか!ほおっておけ」というフランス語の表現でもある。
ワイン造りに関するいろいろなしがらみをちゃかすユーモアも含む。
古い協同組合の醸造所を手に入れたのは2003年8月14日、
その翌日が彼にとって収穫の開始日でした。
アルデッシュからルーションまで往復し、慌ただしく走り続けるロイック氏の姿を見て
奥様のマリーさんが命名したキュヴェがこのクゥール・トゥージュールです。
2013年より還元を避けるために意図的に熟成中の目減り分の補酒(ウィヤージュ)を施さず自然な酸化を伴う造りにしていましたが
酸化や産膜酵母(フロール)を思わせる香りは感じられず、それでいて抜栓後全く崩れることがないバランスに驚かされます。
マカブーとカリニャン・グリの収穫のタイミングを近づけることによって混醸による一体感のある果実味が出来ました。
抜栓直後はわずかに揮発酸が感じられますが、除光液というよりは玉ねぎを刻んだ時の印象に近く不快感はありません。
やや還元的でタイトな酒駆を想起させる香りの立ち上がり。
口に含むと、スポンジから染み出すような白桃やメロンがジュワジュワと浸透してきます。
淡い白系果実の重なり、硬質な酸の張り出しが例年より大きな輪郭を描きます。
パノラマ状に広がる余韻。ポテンシャルの高さは年々向上しています。
酸化熟成とありますが、酸化の要素は全く感じさせません。
標高の高いルーションはどこかサヴォアにも似た孤高の美しさがあります。