ジョルジュ ジャイエ (エマニュエル ルジェ) / エシェゾー グラン クリュ (フランス)
ジョルジュ ジャイエ (エマニュエル ルジェ) / エシェゾー グラン クリュ 2018(赤)
VT:2018
生産国:フランス
生産地:ブルゴーニュ
葡萄品種:ピノ ノワール100
コメント【商品説明】:
現代のブルゴーニュに於ける神様、エマニュエル ルジェさんが造るグラン クリュ。こちらはアンリ ジャイエのお兄さんの畑(現在は娘さんが所有)のブドウを栽培から醸造まで彼が請け負うキュヴェになります。ようやく当店でもご紹介できるようになりました。長かったな…いや、フィネスさんの正規品がネットでほいほい見つかる事もありませんから、むしろ早い方なのかも知れません。息子さん二人が参画し、その印象が色濃くなってきたこの数年。彼の名で出て来るワインはいったいいつまで飲めるのか。先の事を考えると不安もあり、また楽しみでもあり。手元に置いて頂ける方がいらっしゃいましたらどうぞ末永くよろしくお願いいたします。
※大変希少な商品です。転売目的のご購入はお断りさせて頂きます。
※お一人様1本までとさせて頂きました。ご了承ください。
フィネスさんのワインについて。
ワインって、生産者は概ね「美味しい」状態で出荷するものです。これは、お値段に対してどうかというお話しでは無く、状態としてと言いますか、飲み物としてと言いますか。目玉の飛び出る様なお値段のワインでも、お水よりもお求めやすいワインでも、造り手はその価値には関わらず消費者に「美味しいワイン」を楽しんでもらえたらと想ってワインを造っているはずです。そんなワイン生産地で飲むような、完璧に健全な状態のワインが日本でも楽しめるのが現在の日本のワイン市場。個人的に、その中でも群を抜いて安心感があるのがフィネスさんが輸入したワインです。
例えばですが、現地で同じお値段のワインをフィネスさんと、フィネスさん以外が輸入したワインを比べると、フィネスさんが輸入したワインの方が若干高くなります。その要因として話題になるのが、現地の保管庫から港まで輸送するトラックが定温便かどうかという所。所謂「リーファーコンテナ輸送」とラベルが貼ってあっても、陸路の保証はないんです。もっと言えば、トップページにも書いたように、そもそも論でリーファーコンテナと書いてあっても完全には品質は保証されません。
ヨーロッパで生産されたワインを日本に船で運ぶ時、炎天下の赤道を必ず通ります。その際のコンテナ内の温度変化が大きいと、ワインのポテンシャルの維持は不可能です。美味しかったはずのワインが「美味しくない事もないけど、こんなもんかな」ってなっている時、それは感じられないくらいの微細な劣化の可能性があるのです。
で、結局の所海上で健全に輸送されたかという確認は「飲んでみるしかない」って事になるのですが、フィネスさんは入荷時はもちろん、プレミアムワインにおいても経年変化のテイスティングを徹底し、その品質は業界からも評価されています。
そんなこんなで他の輸入元のワインよりも輸送や検査にコストがかかるので、多少は割高になるのですが、日本でヨーロッパの繊細なワインを楽しもうと思った時に、こんなに心強い存在はありません。フィネスさんの取り扱う生産者が、希少性の高い生産者ばかりであるのもそういった背景があってこそ。
もちろん、フィネスさん以外にも優秀な輸入元はたくさんありますし、吉澤ワイン商店で扱うワインはそういった努力を怠らない皆様から少しずつ分けて頂いているものです。ワインが良質だからこそ、それぞれの輸入元の傾向ですとか、バイヤーさんの好みなどが感じて頂けるのだと思います。そういった目線でワインを味わってみるのも面白いのではないでしょうか。各輸入元のワインは、右にあるサイドバーの「輸入元から探す」からお探しいただけますので、お気に入りのワインに出会ったらぜひチェックしてみてくださいませ。
フィネスさんのワインはこちらのボタンでも。
以下、輸入元コメントです。
生産者から2018ヴィンテージについて
2018年は7月にニュイ サン ジョルジュの南の方で雹が降ったので、コート ド ニュイ ヴィラージュやオートコート ド ニュイで被害が出てしまったがそれ以外は病気などもなく、気温はとても高かったが比較的安定した天候だった。収穫量は多くないが葡萄はとても良く熟したので果実を噛んだようなピュアな果実味があり、アルコール度数は14℃と高めだが力強さと繊細さのハーモニーが抜群ですでに飲めるような味わい。2005年や2009年、2015年も良いヴィンテージだったが、2018年ほどの丸みと調和は無かったので、2000年代で1番素晴らしいヴィンテージと言えるかも知れない。敢えて比較するなら1991年が近いだろう。
GEORGES JAYER
かの高名なアンリジャイエ氏の兄で、エマニュエルルジェ氏の叔父にあたる人物。アンリ氏よりも早くに亡くなっていて、現在はジョルジュ氏の娘が畑を所有し、エマニュエル氏がメタヤージュをして畑作業、醸造、熟成すべてを自分のワインと同じように行っています。エマニュエルルジェのワインとの違いは樽の使い方にあり、こちらのほうが新樽率が低めになっています。
EMMANUEL ROUGET
あのアンリジャイエ氏を叔父に持つエマニュエルルジェ氏は、偉大なる叔父からワイン造りを学びました。叔父の教えを尊重し、最高品質のものを造るという姿勢のエマニュエル氏のワインは、その外見とは裏腹に非常に繊細で芸術とも言える出来上がりになっています。また、同じく叔父のジョルジュジャイエ氏の畑を分益小作してのワイン造りも行っています。2人のワインの違いはテロワールよりも樽の使い方にあり、畑の位置や耕作、醸造などはほぼ同じですが、ジョルジュ氏のワインは熟成に使われる樽の新樽比率がエマニュエル氏のワインよりも低いという特徴があります。また、2005年からエマニュエル氏の長男であるニコラ氏が自分のラベルでワイン造りを始め、2009年から次男のギョーム氏もワイン造りを補佐しています。
葡萄栽培に関してもアンリジャイエ氏の哲学を受け継ぎ、葡萄は出来るだけ自然な方法で育てること、葡萄の収穫は早すぎても遅すぎてもいけないので、その年にとって適切な収穫時期を見極めること、収穫量を厳しく抑制することを心掛けています。畑仕事を重視するルジェ氏の手は荒れてゴツゴツとしていて固く、まさに農民の手です。収穫は全て手摘みで、「ピノノワールのワインに葡萄の梗を入れるなど考えられない」と言うエマニュエル氏は除梗を100%行っています。赤ワインはピノノワールのアロマと色調を引き出すため低温浸漬を行ってからコンクリートタンクで15~20日間かけてアルコール醗酵を行い、20ヵ月間樽熟させてからフィルターやコラージュはせずに瓶詰されます。白ワインは圧搾後にステンレスタンクでアルコール醗酵を行い、ステンレスタンクもしくは樫樽で10~12ヵ月間熟成させます。瓶詰前に軽く清澄しますがフィルターは行わないので、ヴィンテージによっては少し濁りが残ることがあります。
ÉCHEZEAUX GRAND CRU
ピノノワール種100%。エマニュエルルジェ氏の区画と同じ「LesTreux(レトルー)」と「LesCruots(レクルオ)もしくはVignesBlanches(ヴィーニュブランシュ)」という区画に畑があり、0.64haほどの広さになります。醸造はまったく同じですが、新樽率が50%(ヴィンテージによる)とエマニュエル氏のワインより少し低め。こちらのエシェゾーのほうが色調が濃く、酸味や果実味、タンニンも力強くて凝縮感が出る傾向があります。
(参照:輸入元フィネス「生産者資料」より)
輸入元:フィネス
詳しくは輸入元HPからもご確認いただけます。