アルゴン ワインセーヴ プロ / 食品酸化防止用アルゴンガス ()
アルゴン ワインセーヴ プロ / 酸化防止ガス
祝、日本でもアルゴンガス解禁。
ヴィレッジ セラーズさんが重い扉をこじ開けました。
これまで、日本での食品関連への使用に制限があったアルゴンガス。アルゴンは空気中での比重が重いので、少量の使用で抜栓後のワインの酸化防止に対してメリットが大きく、海外ではポピュラーなものでした。
一足先に日本市場に乗り込んだコラヴァンなどのガス系の酸化防止システムも、海外ではアルゴンを使用していますが日本では窒素ガス仕様での販売となっておりました。(※)
それがこの度、ビレッジ セラーズさんが厚生労働省の食品基準審査課に要請する事により、日本でもアルゴンガスを食品に使用する事が認められました。
アルゴンについて気になる方は詳細をこちらから
⇒ http://www.village-cellars.co.jp/argon/kai20180612fsc_120.pdf
使用の際のポイントはこちら。
①飲み残しワインにプシュっと1秒ほど(ガスが弱くなったら少し長めに)
②ガスを入れたら揺らさない(冷蔵庫の扉のラックは避けましょう)
③ボトルの保管は縦か斜めで(コルクなどでそっと蓋を)
以上です。
「バキュバンも合わせて使ったらもっと効果上がるんじゃないか?」とか独自のメソッドの開発はやめましょう。液体の上にアルゴンガスが淀んでいることかが重要です。空気の対流は最小限に。
厳密に言えば、熱でも内部の空気は対流してしまうので、これをプシュっとしたらいつまでも何年でも大丈夫って事ではありません。1週間以内に飲んでしまうか、1週間以上ならばたまには開栓してあげて、ガスを追加でワンプッシュするなど愛情をもって接する事をお勧め致します。
ワイン以外にも使えます。
例えば日本酒。ワインと同様、酸化させたくないお酒ですよね。一升瓶だと付属のノズルではやや短いのは否めませんが、四合瓶なら全く問題ないでしょう。
お酒以外ですと、オリーブオイルやお醤油、コーヒー豆、紅茶や日本茶の茶葉など。液体以外は袋に充填するスタイルでご使用ください。酸化反応という自然の摂理に抗う不思議なガス、アルゴン。可能性は無限大です。
乾燥剤ではありませんので、お煎餅をパリパリに維持は出来ませんが、ドーナツやカステラなど脱酸素剤が入っているタイプのしっとりとした焼菓子の保存には向いています。まあ、そこまで入念に保存するでもなく、食べ終わってしまいそうではありますが。
ちょい残しだって何のその。
これまでの飲み残しワインの保存と言えば、やはり「バキュバン」で酸素と言うか、空気を抜いてダメージを少なくって言うのがポピュラーですが、個人的にはどことなくゴム臭くなってしまう気がするし、負圧と言えど圧力っていうのはやっぱりワインにはストレスで、味が変化してしまうのであまり好きではありませんでした。
そこで彗星の如く現れたのが「アンチオックス」でした。これは、被せるだけで不思議と酸化がとても緩やかになる優れもので、自分で何度も使ってみて、吉澤ワイン商店でもそろそろ取り扱いを始めようかなって考えていたところでした。でも、欠点が全く無いとも言えず、ワインの残量が少なくなってくると流石に劣化は止められないって事と、酸素を完全に遮断する訳では無いという所。
そこに飛び込んで来たアルゴン解禁のニュース。「バキュバン」の様に圧力をかけずに純粋に酸素を遮断し、「アンチオックス」の様に少量でも効果が有り、「コラヴァン」の様に専用の器具を購入する必要がありません。
で、これが1本でなんと150回も使えるんです。
使用期限無し、コストは1回当たり23円ほど。
これまで、日本でアルゴンガスを無理矢理使うには認可の無い並行輸入のコラヴァンのカートリッジを使うか、研究用などの使途が適していないと表記されているものでした。ただ、それらに比べて圧倒的に安いです。
更に嬉しいのが、純粋なアルゴンガスなので「使用期限がない」という所。1本で約150回とたくさん使える訳ですが、使うペースはお気になさらず。
ワイン関連の情報っていろんなところから出てきますが、ジャンシス ロビンソン女史から発信される情報は個人的には疑わずに信じてしまいます。世代でしょうか。
詳しい仕様や使用方法、ジャンシス ロビンソン女史のコメント等はヴィレッジさんの資料をご覧ください。
⇒http://www.village-cellars.co.jp/pdf/argon_winesave_pro.pdf
今月(2019年7月)に発売されたばかりの新商品。まだ業界でもこれから話題になるところ。ご自宅での使用はもちろん、ワイン愛好家の方へのプレゼントにも最適です。
使用感。
実際に使用してみました。例えば、瓶の底に2センチ残った飲み残しのブルゴーニュのシャルドネにプシュッと1秒。これだけで1週間後でも美味しく飲めました。これまでのワインの保存では(高額でも)出来なかった事を、さらっとしてしまう魔法のガスです。熟成したワインなどでも試してみましたが、効果は抜群。おすすめです。
以下、輸入元情報です。
アルゴン・ワインセーヴ・プロは、空気中に1%弱含まれる無味・無臭・無色の気体 アルゴン100%。
アルゴンは窒素や酸素より重いため、ごく少量で液面を覆うことができ、ワインを酸化から守ります。
アルゴン・ワインセーヴ・プロを使えば、複数のワインを開けて飲み残しても安心。ワインの楽しみ方が広がります。
適切な使用量(1回当たり1秒弱 噴霧)で最低150回分
残量が減り、噴射時の「シュー」という音が弱くなったら長めに押してください。
予備を1本常備していただくと安心です。
成分:アルゴン100% 使用期限:なし
使用上の注意:
・火気の近くで使用しないでください。成分に引火性はありませんが、高熱等の影響で缶が破損する可能性があります。
・成分に毒性はありませんが、酸欠を防ぐため口や鼻に向けて噴射しないでください。
・缶が損傷しないようご注意ください。複数が同時に破損した場合、酸欠などの恐れがありますので、十分に換気してください。
保管上の注意:
・通気が良く、涼しく乾燥して火気のない場所に保管してください。
・常温で管理。高温(55℃以上)になる場所は避けてください。
・引火しやすい物、爆発しやすい物のそばに置かないでください。
・子供の手の届かない場所に保管してください。
本体外寸: 高さ 220mm ×径 65mm
箱外寸:縦70mm ×横70mm ×高さ235mm
材質:〈缶〉アルミニウム/プラ/亜鉛 〈チューブ〉 シリコンゴム
※ 処分時は、自治体の分別に従ってください。
製造元:Winesave社(オーストラリア) 製造国:タイ王国
※こちらの商品は軽減税率が適用されます。
■ ワイン業界の専門家も使っています
ジャンシス・ロビンソンMW / ワインジャーナリスト
シンプルかつ新しいプロダクト。開栓したワインをフレッシュ に保つことにおいて、これまでにない高い効果を感じます。ブル ゴーニュの古く繊細な赤ワインにワインセーヴを使ったとこ ろ、開栓後1週間以上経ってもよい状態で飲めました。
ステファン・ジェームス / ボエジャー・エステート 栽培醸造責任者(西オーストラリア州マーガレット・リヴァー)
ワインセーヴを使えば「すごくいいワインを開けて残ったら もったいない…」と心配せずに、心置きなくグラスで1-2 杯 楽しめる。これはとても幸せなことです。
輸入元:ヴィレッジ セラーズ
※コラヴァンも今回のヴィレッジさんの認可を受けて、日本でのアルゴン仕様のガスカートリッジの販売を開始します。しかしながら、現行の窒素ガスカートリッジとの兼ね合いが有るので9月は過ぎる見通しです。ただ、どちらにせよコスト面ではワインセーヴの方が優れているのは変わらず。コラヴァンはコルクを抜かないって事がメリットであり、ワインセーヴは圧倒的な低コストと、スクリューキャップでも使用できる事が大きなメリットです。コルクを抜いてしまった後から使うかどうか決められるのも嬉しいポイントです。スクリューキャップが一般的な、オセアニアのワインに強いヴィレッジさんならではの申請が、日本食卓のワイン保存に革新をもたらしました。