【ナポレオンの功罪】

とっても硬派なジュヴレイ シャンベルタンが入荷してます。凝縮された果実味、村の肝の上質なタンニン、めくるめく広がる「らしい」アロマ。


駆け出しの頃、この村のワインの罠に引っかかるソムリエさんも多いはず。「ジュヴレイ シャンベルタンなのにこんなに安い!」とか、「このジュヴレイ シャンベルタン高いから美味しいはず!」とか。でもそれは、現代のソムリエにかけられたナポレオンの呪い。

ナポレオン ボナパルトが愛したワイン、ジュヴレイ シャンベルタン村の「特級シャルベルタン」時の英雄の影響でシャンベルタンだけでなく、村で一般的な「村名ジュヴレイ シャルベルタン」にも人気が集中。生産が強化されました。

ブルゴーニュの地図を見ると、他の村との差は歴然。不自然に「ジュヴレイ シャンベルタン」の区画が広く、格下となる「AOCブルゴーニュ」の区画が狭くなっています。これは、ボルドーやボジョレー ヌーボーなどにも見られる「◯◯◯って名前付けときゃそこそこの仕上がりでも売れちゃうだろ」作戦の結果。

なので情報が手元になければ、本当に美味しいジュヴレイ シャンベルタンに出会う前に、そうでないものに出くわす確率は高くなります。価格の高い安いが品質に直結する事が多いフランスワインにとって、ある意味イレギュラーな生産地がジュヴレイ シャンベルタンなのです。

「これ、美味しいですよ」って言葉は「仕入れたけど売れないから買って…」の裏返しの可能性がゼロでは無いのが悲しい所。では、何を基準に選べば本当に美味しいジュヴレイ シャンベルタンに辿り着くのか。

絶対正義は優秀な生産者のワインを選ぶ事。もしくは、失敗を恐れずひたすら飲む事。前者も後者もそこそこお金がかかります。コストをかけずに見つける近道は、信頼出来る紹介者のみ。

たくさんたくさん騙されて、後悔しても諦めないで、やっと見つけた大好きな生産者。フィリップ ロシニョールのご紹介です。

フィリップ ロシニョール / ジュヴレイ シャンベルタンVV 2011

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