【2012年のブルゴーニュワインが美味しい理由】

個人的には「今、手元に置きたいヴィンテージ」のナンバーワン

2012年のワインが美味しい理由についてつらつらと書いてみます。

ヨーロッパのワインが好きな方ですと、その年号まで気にする方も多いかと思います。最近ですと、2015年が今世紀最高のワインになるのではないかってくらい良い出来でした。まだ、今世紀始まったばかりですけど。

地域ごとに、もっと言えば作り手ごとに「良い年」というのはまちまちで有るべきなのですが、ここではざっくり大枠で「ブルゴーニュ」の2012年のワインについてとしておきます。

まず、「良い年」の定義って何かって事ですが、これは「その年の気候が葡萄の生育にとってとても良い状態で、収穫された葡萄の実は糖と酸のレベルが高く、そのバランスがとても良く、収穫量も多く、長期の熟成に耐え、熟成すれば最高の変化をし、又、若いうちに飲んでもその楽しさがわかりやすいワイン」とします。2005年、2010年や2015年が雑誌などのヴィンテージチャートで軒並み最高の評価を受ける中、ワイン関係者に異例の高評価なのが2012年です。一般的な評価とギャップが生じるのは、2012年の葡萄の生育がイレギュラーだったからに他なりません。

2012年の6月、葡萄が開花の時期を迎える頃、フランスの天候は恵まれたものではありませんでした。寒く、雨が多く、人にとっても葡萄にとってもネガティヴでした。房にいくつも咲くはずの花の開花のタイミングにばらつきがあり、受粉が一斉には進みません。「花ぶるい」という現象です。早く受粉した実から大きくなり、後から受粉した実はスペースが無く小粒のまま熟します。この、結実不良という葡萄の房の果実の大きさがバラバラになるという、ある種の障害が2012年の全体的な収穫量の低下に繋がりました。しかし、小粒の実が混ざる事で味わいとしてはとてもポジティヴな結果になったのです。果実味も酸味も濃縮感が有り、液量に対する果皮の割合の増加でタンニンも豊富。前段の「良い年の条件」の「気候が良い」と「収穫量が多い」という部分にこそ該当しませんが、ワインの質としてはいわゆるビックヴィンテージに近いものとなります。

2012年、その後雹害などもあり、リリース時の評価はそこまで高くなく、そこまで高値を付けませんでした。花ぶるいのポジティヴな要素は、ワインになるまでわからないって事でしょうか。でもこれが、飲んでみるとどれも美味しいんです。噂で聞いていた花ぶるいの影響が、こんなにも好影響となるなんて。

以後、注目を続けてきた2012年のワインが、そこそこの熟成を経て柔らかく、香り高くなてきております。天候不良がもたらした、ある意味奇跡のヴィンテージ。だんだん市場から減って来ています。見つけましたら是非お手元に。

花ぶるいは一度なると数年継続する傾向にあり、実際2013年も花ぶるいだったのですが、濃縮感が無く綺麗な印象です。生育時の天候の問題だけでなく、2012年で減った収穫量(と売上)を補うためにあまり濃縮せずにワインに仕上げた作り手が多いように感じます。(そんな2013も好きです)

以下、このタイミングで2012年のワインを皆様にご紹介できる事が、カヴィストとしての僕の喜びです。本日入荷の新着ワインもございます。※ラベルの画像から各商品のページに移動できます。

※ちなみに、ボルドーも2012年は花ぶるいです。

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