ジャン マーク ヴァンサン / サントネー 1er レ グラヴィエール (フランス/ブルゴーニュ)
ジャン マーク ヴァンサン / サントネー 1er レ グラヴィエール 2015(赤)
VT:2015
生産国:フランス
生産地:ブルゴーニュ
葡萄品種:ピノ ノワール100
コメント【商品説明】:
サントネーで一際輝く一点の星。
ピノ ノワールって奥が深いと言うか、その魅力を追い求めてしまうとゴールが見つからなくなってしまいますよね。で、まだ飲んだ事のないワインを飲んでみようかなって思った時、本に書いてある有名な村のワインだけを選んでしまう事は、ちょっとした後悔に繋がってしまうのかも。だって、ジャン マーク ヴァンサンのワインに辿り着くまでに時間がかかってしまいますから。
ジャン マーク ヴァンサン、とても素晴らしいワインの作り手です。本拠地のサントネー周辺でワインを作っています。
サントネーはマランジュの手前、コート ドールと呼ばれる丘の最南端に位置します。ざっくりと「赤が美味しい」といわれがちな、コート ド ニュイからどんどん離れた先に有りますから、わざわざ「サントネーの美味しい赤を探そう!」って方も少ないはず。
でも、その価値がこのワインにはあるんです。
遠回りして、やっと見つけた本来の姿。
実は僕、こちらの作り手のワインは十数年前に飲んだ時にはあまり好きにはなれませんでした。どこか藁の様な、今思えば菌の類だと思うのですが、葡萄の香りをストレートに楽しめなかったのが1番大きなポイントでした。菌的な要素は鼻にダメージがあるので、その後の試飲会に出ていても敬遠してきたのですが、今はそれを後悔しております。
輸入元の担当さんが改めて勧めてくれた時にも、初めは素直に受け止められませんでしたが、嘘をつく方では無いので気合いを入れてグラスを傾けると、なんて香りの良い事か。グラスからはとめどなく溢れるエレガンス。2015年の果実味をもってしても、押さえ込めない酸とミネラルが、熟成による旨味を伴って何とも迫力のある立ち姿。
グラスを傾ける度に、スパンスパンと切り替わるアロマのチャンネル。こういった楽しみがあるから、ピノはやっぱり探し求める価値があるのですね。ああ、何て長い間遠回りをしてしまったんだろう。と、後悔以上の喜びで満たされたヒトトキとなりました。
ラベルも素敵。一度好きになると、もう、全てが良く見えてしまうのが不思議です。
以下、輸入元コメントです。
「ブルゴーニュは複雑でなければならない」(Bourgogne must be complex)。
そう語るムッシュ、ジャン・マークの造り出すサントネーはフランスのキャビスト(酒屋さん)にもなかなか出回らない。曽祖父から脈々と続くそのクォリティー。
14世紀に建てられた地下カーヴには、これだけ?と思う数しか樽がない。
彼のワインは新樽100%です。しかし、彼は樽の使い方を工夫することでワインに樽の風味が強く出ることを抑えています。「reduce oak taste」とジャンは言い、樽香の強さ、バニラっぽさはエレガンスとクォリティーに欠けたワインだと否定しています。これはハスミワインの造り手たちに共通しています。
他のドメーヌはアロマティックでソフト、一見エレガントに感じてしまうワインを造るが、ボクはそうしない、と語るジャン。ひいおじいさんの時代から受け継ぐ複雑性と凝縮感、エレガンスさを備えなければ、ドメーヌ・ヴァンサンのワインではない!
ヴァンサン家のワインはゆっくり、じっくりと味わうタイプ。
ひとくち飲んでどうこう言うワインではありません。ショコラのような香りが現れたらいい感じになってきた証です。