クロード デュガ / ジュヴレイ シャンベルタン (フランス/ブルゴーニュ)
クロード デュガ / ジュヴレイ シャンベルタン 2018(赤)
VT:2018
生産国:フランス
生産地:ブルゴーニュ
葡萄品種:ピノ ノワール100
コメント【商品説明】:
衝撃的な世代交代の行く末。
クロード デュガから現当主ベルトラン デュガへとバトンが渡され、2016年からは栽培がビオディナミへと完全に移行されました。でもそれは、今までだってそんなに道が違った訳ではないはずですし、なぜにここまでスタイルが変更になったのか。
転換期となった2016年の香りを嗅いで「あれ?」っと思い、口に含んで「なんだなんだ?」って心がはじけるこの感じ。思わず、「これ、お父さん怒らないんですか?」と聞いてみると、父クロードは醸造担当の息子さんと栽培担当の娘さん達と一緒に今でも仲良くワイン作りをしているそうなのです。「納得してなければ手伝いませんよ、彼は」との事。
値段が上がりすぎて、もう敢えて飲むって対象では無くなってしまったと感じている方も多いかと思います。実際僕もそうでした。でも、ベルトラン デュガのワインが20年後にどうなっているのか、還暦を過ぎた僕はそのワインとどう向き合うのかを考えていたらとても気持ちが明るくなったので、これは皆さんにご紹介せねばと。ここから始まるベルトラン デュガの新しい挑戦を、僕はずっと先まで眺めていたいと思ったのでした。
で、ベルトラン デュガが立ち向かった太陽のヴィンテージ2018年。もう、想像しただけでワクワクしてしまいますよね。
フィネスさんのワインについて。
ワインって、生産者は概ね「美味しい」状態で出荷するものです。これは、お値段に対してどうかというお話しでは無く、状態としてと言いますか、飲み物としてと言いますか。目玉の飛び出る様なお値段のワインでも、お水よりもお求めやすいワインでも、造り手はその価値には関わらず消費者に「美味しいワイン」を楽しんでもらえたらと想ってワインを造っているはずです。そんなワイン生産地で飲むような、完璧に健全な状態のワインが日本でも楽しめるのが現在の日本のワイン市場。個人的に、その中でも群を抜いて安心感があるのがフィネスさんが輸入したワインです。
例えばですが、現地で同じお値段のワインをフィネスさんと、フィネスさん以外が輸入したワインを比べると、フィネスさんが輸入したワインの方が若干高くなります。その要因として話題になるのが、現地の保管庫から港まで輸送するトラックが定温便かどうかという所。所謂「リーファーコンテナ輸送」とラベルが貼ってあっても、陸路の保証はないんです。もっと言えば、トップページにも書いたように、そもそも論でリーファーコンテナと書いてあっても完全には品質は保証されません。
ヨーロッパで生産されたワインを日本に船で運ぶ時、炎天下の赤道を必ず通ります。その際のコンテナ内の温度変化が大きいと、ワインのポテンシャルの維持は不可能です。美味しかったはずのワインが「美味しくない事もないけど、こんなもんかな」ってなっている時、それは感じられないくらいの微細な劣化の可能性があるのです。
で、結局の所海上で健全に輸送されたかという確認は「飲んでみるしかない」って事になるのですが、フィネスさんは入荷時はもちろん、プレミアムワインにおいても経年変化のテイスティングを徹底し、その品質は業界からも評価されています。
そんなこんなで他の輸入元のワインよりも輸送や検査にコストがかかるので、多少は割高になるのですが、日本でヨーロッパの繊細なワインを楽しもうと思った時に、こんなに心強い存在はありません。フィネスさんの取り扱う生産者が、希少性の高い生産者ばかりであるのもそういった背景があってこそ。
もちろん、フィネスさん以外にも優秀な輸入元はたくさんありますし、吉澤ワイン商店で扱うワインはそういった努力を怠らない皆様から少しずつ分けて頂いているものです。ワインが良質だからこそ、それぞれの輸入元の傾向ですとか、バイヤーさんの好みなどが感じて頂けるのだと思います。そういった目線でワインを味わってみるのも面白いのではないでしょうか。各輸入元のワインは、右にあるサイドバーの「輸入元から探す」からお探しいただけますので、お気に入りのワインに出会ったらぜひチェックしてみてくださいませ。
フィネスさんのワインはこちらのボタンでも。
以下、輸入元コメントです。
CLAUDE DUGAT
13世紀に建てられた教会をそのままカーヴとしている当家は現在約6haの葡萄畑を所有しています。最近まで当主だったクロード氏は忙しい時だけ手伝う半引退状態で、現在は息子のベルトラン氏が中心となって「良いワインは良い葡萄から」という哲学を継いでドメーヌ運営を行っています。庭ではJonquille(ジョンキーユ:黄水仙の花という意味)という名前の牝馬を飼っていて、小さな区画や古木の区画を耕させています。特に古木の畑は葡萄の根が地中に広く張り巡らされているのでトラクターで根を傷つけたり、トラクターの重みで土を固くしてしまったりするのでこの牝馬が活躍しています。
収穫された葡萄は温度調節の容易な、酒石がびっしり付着しているコンクリートタンクに運ばれ、7~10日間アルコール醗酵が行われます。新樽が並んだ地上のカーヴでは最新のヴィンテージのワインのマロラクティック醗酵が行われ、地下水が壁から染み出ている、砂利が敷き詰められた地下のカーヴではその前年のワインが熟成されています。新樽率はブルゴーニュルージュ以外は約60%で瓶詰めの際にはフィルターもコラージュも行いませんが、ワインは非常に透明感があります。近年は補糖及び補酸を全くしないでヴィンテージの特徴を活かすワイン造りをしているのでアルコール度数が低めの傾向があります。
GEVREY-CHAMBERTIN
ピノノワール種100%。畑は9つの区画に分かれており、特級区画「グリオットシャンベルタン」に隣接する「AuxEtelois(オーエトロワ)」など国道74号線の西側の畑で採れる葡萄が主に使われています。樹齢は若木で15年、古木になると70年にもなります。甘く官能的な香り、直線的な酸味と果実味で早いうちからコクと旨味が楽しめますが、5年ほど熟成すると徐々にその真価を見せ始めます。
(参照:輸入元フィネス「生産者資料」より)