アンドレ ヴァタン / サンセール ルージュ ムーラン ベル (/ロワールフランス)
アンドレ ヴァタン / サンセール ムーラン ベル 2018(赤)
VT:2018
生産国:フランス
生産地:ロワール
葡萄品種:ピノ ノワール100
コメント【商品説明】:
土壌を知り尽くした造り手のサンセールのピノ。
サンセールの赤と言えばピノ ノワール。シャブリのイランシーなんかもそうですが、白の名産地の赤ワインって「赤も造ってもいいから造ってる」くらいのご認識の方も多いのではないでしょうか。次に聞くのは「現地の人も赤を飲みたいし、現地の人が飲む様に造っている」という声。確かに市場にはそういった意図でのワインが少なからずありますし、それが美味しいって事も往々にしてあります。
しかし、アンドレ ヴァタンさんの造るピノ ノワールはそういった理由で造られるのでは無く、ピノ ノワールに適性のある土壌を厳選し必然的に造られた、とても美味しいワインなんです。
そもそも、アンドレ ヴァタンさん所有する畑を土壌ごとに細分化し、土壌ごとに特製の異なるサンセールを造り、後からブレンドするという製造方法を選択しています。土壌を見極めた上で、ピノ ノワールに適した粘土石灰質の土壌に、ソーヴィニヨン ブランではなくピノ ノワールを植え、育て、ワインにしているのです。どこかブルゴーニュチックなニュアンスもあり、土壌ってワインに絶大な影響を与えるんだなって感じて頂けるワインです。
ちょっと珍しいピノ ノワールとか、私はこういう所まで守備範囲ですよって隠し玉的にワイン会に持っていく様な用途では無く、美味しいから自宅で自分で飲みますけど何かって感じで飲んで頂きたいピノ ノワールがこちらです。
フィネスさんのワインについて。
ワインって、生産者は概ね「美味しい」状態で出荷するものです。これは、お値段に対してどうかというお話しでは無く、状態としてと言いますか、飲み物としてと言いますか。目玉の飛び出る様なお値段のワインでも、お水よりもお求めやすいワインでも、造り手はその価値には関わらず消費者に「美味しいワイン」を楽しんでもらえたらと想ってワインを造っているはずです。そんなワイン生産地で飲むような、完璧に健全な状態のワインが日本でも楽しめるのが現在の日本のワイン市場。個人的に、その中でも群を抜いて安心感があるのがフィネスさんが輸入したワインです。
例えばですが、現地で同じお値段のワインをフィネスさんと、フィネスさん以外が輸入したワインを比べると、フィネスさんが輸入したワインの方が若干高くなります。その要因として話題になるのが、現地の保管庫から港まで輸送するトラックが定温便かどうかという所。所謂「リーファーコンテナ輸送」とラベルが貼ってあっても、陸路の保証はないんです。もっと言えば、トップページにも書いたように、そもそも論でリーファーコンテナと書いてあっても完全には品質は保証されません。
ヨーロッパで生産されたワインを日本に船で運ぶ時、炎天下の赤道を必ず通ります。その際のコンテナ内の温度変化が大きいと、ワインのポテンシャルの維持は不可能です。美味しかったはずのワインが「美味しくない事もないけど、こんなもんかな」ってなっている時、それは感じられないくらいの微細な劣化の可能性があるのです。
で、結局の所海上で健全に輸送されたかという確認は「飲んでみるしかない」って事になるのですが、フィネスさんは入荷時はもちろん、プレミアムワインにおいても経年変化のテイスティングを徹底し、その品質は業界からも評価されています。
そんなこんなで他の輸入元のワインよりも輸送や検査にコストがかかるので、多少は割高になるのですが、日本でヨーロッパの繊細なワインを楽しもうと思った時に、こんなに心強い存在はありません。フィネスさんの取り扱う生産者が、希少性の高い生産者ばかりであるのもそういった背景があってこそ。
もちろん、フィネスさん以外にも優秀な輸入元はたくさんありますし、吉澤ワイン商店で扱うワインはそういった努力を怠らない皆様から少しずつ分けて頂いているものです。ワインが良質だからこそ、それぞれの輸入元の傾向ですとか、バイヤーさんの好みなどが感じて頂けるのだと思います。そういった目線でワインを味わってみるのも面白いのではないでしょうか。各輸入元のワインは、右にあるサイドバーの「輸入元から探す」からお探しいただけますので、お気に入りのワインに出会ったらぜひチェックしてみてくださいませ。
フィネスさんのワインはこちらのボタンでも。
以下、輸入元コメントです。
DOMAINE ANDRE VATAN
4代に渡って葡萄栽培を続けているこのドメーヌは、現在14haの畑を所有しています。真面目で温厚な性格の現当主アンドレ ヴァタン氏は丁寧な畑の手入れを心掛け、区画によるテロワールの違いを見事なアサンブラージュによってまとめ上げた、秀逸なサンセールを造っています。
14haの畑は約40の区画に分けられ、白土と石灰土壌の畑、小石と石灰土壌の畑、シレックス(火打石)土壌の畑の3つのタイプがあります。斜面の畑には畝ごとに草を残して土壌が流れてしまうのを防ぎ、微生物の作用によって畑を活性化させるようにしています。
アルコール醗酵は温度調節のできるグラスファイバー製のタンクで行われ、熟成はステンレスタンクや新樽が使われます。週1回の割合でバトナージュが行われ、澱の旨味を引き出してワインに厚みを与えています。アサンブラージュの割合はスーチラージュの時の試飲によって決められます。
SANCERRE MAULIN BÈLE
ピノ ノワール種100%。畑の土壌は鉄分を多く含む粘土石灰質で葡萄の樹齢は25年。除梗100%でグラスファイバータンクで醸造したもののうち、20%を樽熟させて瓶詰前にアサンブラージュします。イチゴキャンディのような甘旨味とロワールらしいフレッシュな酸味のバランスが素晴らしいワインです。キュヴェ名である「Maulin Bèle」の由来は、この地域に昔たくさん あ っ た 風 車 (moulin) で 、「Moulin」という単語は他のワイン産地で使われている名前なのでキュヴェ名としてはラベルに表記できないため、少し文字を変えて「Maulin」と表記しています。
(参照:輸入元フィネス「生産者資料」より)
輸入元:フィネス
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