ヴァレリー クレージュ / カオール オクルモンディ 2019 (フランス/南西地方)
ヴァレリー クレージュ / カオール オクルモンディ 2019(赤)
VT:2019
生産国:フランス
生産地:南西地方
葡萄品種:オーセロワ(マルベック)100
コメント【商品説明】:
※お一人様三本までとさせて頂きます。
※SO2無添加の為、3月から11月まではチルド便必須です。カート画面でご指定お願い致します。ご指定頂けない場合、こちらで追加してご利用料金の修正をさせて頂くか、キャンセル扱いとさせて頂きます。
東のカオールという新しい選択肢。
マルベック100%のこちらのキュヴェはサンスフルとなっております。
これまで日本でも一般的であった【カオール = 濃いワイン】というのはカオールの西側のお話しとの事です。東側は西側よりも収穫が二週間も遅いという事で、カオールにしては優しいというふれ込みで日本に上陸。
とは言え、カオールのマルベックですから、その辺のワインにしたら十分に濃ゆいです。でも、まるいんですよね。そして飲み込んだ時に妙にしっくり来る感じ。
飲み応えは充分です。
年の瀬のご案内でしたから、来年になったら仕入れようかと思っておりましたら、どうもそこまで在庫は持たず、間もなく輸入元では完売のご様子。ワイン愛好家の皆様に広く認知される前段階で、ワインの仕入れ担当からは熱い視線が向けられています。
面白くて美味しいワインで遊ぶには、お値段が丁度良いといった所なのでしょう。
ふたつのキュヴェの対になるエチケット。
マルベック100%のオクルモンディと、マルベック40%のザンゾランとがありまして、ふたつのワインのエチケットを並べると、デザインが結ばれるという素敵な仕掛け。こんなお洒落な事ってあります?絵を合わせた所で、何かの仕掛けが動きだすような事は有りませんが、ついつい並べてしまいますよね。
以下、輸入元コメントです。
Valérie Courrèges
カオールらしい⁉らしくない⁉女性醸造家ならではの味わい
Cahorsと聞くと南西地方の「黒いワイン」というイメージではないでしょうか?歴史は長く、昔から存在しておりますが、太陽が強く、タンニンの強いブドウが栽培されているので、よくボルドーワインにブレンドしたと言われております。でも実はAOCに認定は1971年と比較的遅かったのです。場所はボルドーから南に向かいトゥールーズという大きな都市までの広い範囲。そして西から東まで40kmを蛇行するロット河沿いに広がっている産地ですので東と西ではかなり味わいが違います。いまだに生産者はブドウ栽培をしてブドウを売り、自分達でワインを造っていない生産者の方が多いのです。だから日本ではこのAOCは昔から、そこまで頻繁に見かけませんね。それもあり、この産地の味わいの違いはあまり気にされないのが現実です。
西側は海岸沿いで、温暖で寒暖の差が少ない気候です。その為、東より2週間近く収穫日が早いのです。多分、日本では西側のワインのイメージがカオールでしょうね。赤のみのAOCでマルベックを70%以上使用するのが義務付けられております。その他メルローやタナ、カベルネ・フラン、シラーと言った黒ブドウ品種もあります。今は殆ど見ないジュランソン・ノワールと言う品種もあったそうですが、私は存じません。マルベックは地元ではAuxerrois(オーセロワ)やCot(コット)とも呼ばれておりますが、ちなみにロワールでは同じCotをコーと発音します。
ヴァレリーは1973年6月28日生まれ、Tarbesという町に生まれました。ヴァレリーのご両親はワイン関係ではありませんでしたが、ワイン造りにとても興味があり、トゥールーズ大学醸造学部を卒業。オノロジストとしてプロヴァンスのワイナリーの仕事をしておりましたが、自分自身のワインを造りたくなり、生まれ故郷の南西地方を選びました。ピレネーの近くで22haの畑を購入。ご主人も同じオノロジストなので、時々彼女のDomaineを手伝ってくれます。ヴァレリーはLeoちゃんという9歳の男の子のお母様で、人生の中で2つの空間を大切にしております。2つの家があり、それを半分半分行き来しております。1つは醸造家としてカオールの家で過ごしワインを作ります。もう1つは母として子供との時間を持つためプロヴァンスの家で過ごします。こういう新しいスタイルの生き方は、何だか素敵ですね。今、フランスでは女性の醸造家が増えておりますが、フランスの子育て政策が充実しているので、家庭との両立が可能になりました。これからももっと女性の醸造家は増えるでしょうね。
前の畑の所有者はbioではありませんでしたが、彼女が買ってからビオディナミに変更。3年目の2022年からはエコセールもデメテールも正式にbioとして認定します。ラッキーな事に1999年からカオールでビオディナミでワイン造りをしている大御所Domaine Cosse Maisonnesuveのオーナー、マチュー・コス氏の協力を得て始める事が出来ました。彼のワインは実にエレガントで味わい深いスタイル、それにヴァレリーの女性的感性が加わったナチュラルワインです。
彼女に質問しました。「何故、ビオディナミを選んだのですか?」その答えがいかにもヴァレリーらしく「私にはサプリメントだから、無くてはならない存在だから。」 色んな醸造家と出会いましたが、こういう答えは初めてです。とてもチャーミングだし、気取りがないし、自然体に聞こえます。ヴァレリーの買った畑は東側の大陸性気候。そこの石灰質土壌のマルベックはエレガントで、重たいマルベックではありません。ミネラルたっぷりのブドウです。そして粘土質土壌にはメルロー他の品種を植えており、半分の畑の植樹は1968年、今VVとして良い味わいを放っています。半分は1970 ~ 1980年に植えられたブドウ、今、働き盛りです。私が最初に訪問した2020年9月30日もカベルネフランの収穫でした。ロワールの方が北なのに、ここ東側のカオールは本当に収穫が遅いのです。勿論西側のカオールは終わっております。去年は9月18日から始まりました。ロワールでもとても暑くて、初めて8月末に収穫を開始した年でした。なので皆様が思っている東のカオールのイメージはかなり違うと思います。収穫は25名の収穫者で行いますが、その収穫日が品種ごとにバラバラになるので、一部はどうしても機械収穫にならざるを得ません。そして基本的に全てのブドウは90 ~ 100%をエグラッペします。そして彼女自身がオノロジストなので、最後にはSO2を10 ~ 15㎎入れます。さあ初めて日本の上陸の赤ワイン、是非お試し下さいませ。
Ocrement-Dit
収穫後、品種ごとに10 ~ 15%は全房、85 ~ 90%は除梗し、
セメントタンクで2週間醸し、プレス
セメントタンクで9 ~ 21日間発酵
セメントタンクとアンフォラで12 ヶ月間熟成
無濾過・無清澄
カオール東側で大陸性気候の土地で 11ha は樹齢 40 ~ 50 年のオーセロワ(マルベック)が育っています。収穫後、3 週間醸しセメントタンクで発酵、セメントタンクとアンフォラで熟成しました。鮮やかで濃いガーネット色、粘性もあり、コンフィチュールカシスやベリー系ソース、湿った土のアロマ、たっぷりのエキスに綺麗な酸、中程度のタンニンと複雑味のある味わいでアフターにまでカシスの香りが残ります。