フルール ド クリネ / ポムロール 2018 (フランス/ボルドー)
フルール ド クリネ / ポムロール 2018(赤)
VT:2018
生産国:フランス
生産地:ボルドー
葡萄品種:メルロー95、カベルネ フラン5
コメント【商品説明】:
クリネのセカンド。
「どこそこのセカンド」と聞くと、どうしても「一番じゃないんですね」って気持ちが出てきてしまうものですが、これ、明らかに格落ちだよねってセカンドワインを造っていたのはもう結構な昔の話。
市場では既にセカンドの質がよろしくなければ、シャトーそのものの評価に「?」が付いてしまう位に、セカンドを見つめる視線は厳しいものになっています。
クリネのセカンドは、そんな厳しい視線が向けられる前から、自身のトップ キュヴェ、シャトー クリネに肉薄するセカンドとして知られていました。ただ、こだわりをそのまま詰め込むが故、「セカンドの割に高くない?」なんて言われることもあったのも事実。
でもそれは、セカンドだからと言ってこだわりを薄めることが出来ず、だからといって微妙なレベルでトップ キュヴェとして出す訳にもいかないという、蔵元の葛藤をストレートに感じることができる要素でもあると思えば、なんと良心的なシャトーなのか!って事にもなるのではないかと。
そもそもクリネは歴史のあるシャトーですが、やはり今でも語られるのは2009年のパーカーポイント満点獲得の偉業。そこに導いたのはミスター メルローとも呼ばれるコンサルタント、ミッシェル ロランの手腕があった事は否定できませんが、ミッシェル ロラン本人はスーパー多忙なのでシャトーのチームの努力あっての結果であったと言う事は疑いようのない事実だと思います(というかそう言ってました)。清潔に保たれた施設で、歴史に裏打ちされたノウハウと最新技術を融合させて造られているワインです。
ポムロールのメルローと言えば、どうしてもペトリュースと比べられてしまう様で、シャトーの方は聞いても無いのにペトリュースとクリネの畑の違いを教えてくれました。結論としては、ペトリュスは表層面まで黒粘土の層が露出しているのに対して、シャトー クリネの畑は黒粘土の層が深い所にあるので密植をしているとの事。ぶどうの樹と樹の間隔を狭く植える事で、根は効果的に下へ下へと延びていき、早い段階で粘土層に到達するのだそうです。で、結局のところ、その粘土層が硬いもんで、根が刺さるのかっていうとそうでもない様ですが、それで十分美味しいメルローを収穫できるのだとか。
⇒ http://www.chateauclinet.com/en/home.html
シャトー クリネのホームページを見て頂くと伝わるかと思うのですが、彼らの仕事、とてもかっこいいです。ポムロールって、ボルドーの産地の中でも特に田舎感が強いというか、ワイン作る以外にはここのすぐ近くの教会しかないんじゃないかってある意味楽園的なエリアなんですが、そこでその土地の文化なのか威厳なのか、その輝く何かをそのままに表現する事で守り抜き、伝えていく、ある種の決意の様な物を感じるシャトーなんです。そうか、ボルドーワインが王道って言われるのはこういう要素だなって感じることが出来ます。このオーラって、他では各付け上位のシャトーで感じるそれだったりする訳で、そういう意味では徐々にお値段は上がっているものの、その辺のロマンスを感じることが出来るシャトーとしてはお値打ちだと私は思っています。(で、お隣のシャトー レグリーズ クリネさんは反対に飄々とした画家のおじさまで、その対比が最高に面白いのです。)
以下、輸入元コメントです。
Fleur de Clinet / Pomerol
ポムロールの中心部、教会に近い標高の高いギュンツ氷期起源の砂礫質段丘の恵まれた場所に位置するシャトー・クリネ。
栽培の歴史は1595年に遡り、1860年にコンスタン家の所有の後、シャトー・ペトリュスのオーナーであったアルノー家の手に渡り、その品質の高さはすでに知れ渡っていました。
20世紀に入りオーディ家が長く所有していましたが、1985年にオーディ家の娘と結婚したジャン・ミッシェル・アルコートの尽力により、1989年にはワイン・アドヴォケイトにて満点評価を獲得するなど、一層の成長を遂げます。
1998年にジャン・ミッシェル・アルコートの友人であったジャン・ルイ・ラボルドに買収され、現在は息子のロナン・ラボルドが伝統の継承と新たな挑戦に邁進しています。
フルール・ド・クリネはシャトー・クリネのセカンドで、ファースト同様のケアで造られるポムロールトップシャトーの品質を身近に感じられるワインです。2016年からの新ラベルへの変更とともに、よりファーストのエレガンスとフィネスが感じられるようになりました。
バリック(新樽50%、1年樽50%)12ヵ月熟成。
ファーストの評価も高い2018年ヴィンテージ。若々しさもありながらシルキーさと密度の高い果実感が味わい深く楽しめる、今後の熟成も期待できる、他シャトーのファーストに匹敵するクオリティのセカンドワインです。